法典村

法典村について

法典村（ほうでんむら）は、かつて千葉県東葛飾郡に存在した村です。現在の船橋市の北西部に位置し、その歴史は1889年（明治22年）に、藤原新田、上山新田、丸山新田の三つの村が合併したことから始まりました。

村の成立と消滅

村の設立当初、藤原、上山、丸山の三村に加えて、前貝塚などの三村（塚田[[村]]）も合わせた大きな村を組織する計画がありました。しかし、様々な問題が生じたため実現せず、最終的に藤原、上山、丸山の三村のみで法典村が組織されることになりました。法典村は、1937年（昭和12年）に船橋市が誕生したことに伴い、自治体としての役割を終え、その歴史に幕を閉じました。

村名の由来

村名となった「法典」という名称の由来については、『千葉県町村合併史』に「藤原新田、丸山新田等の諸村は法典と総称され、近隣に通じているのでそれに由った」と記されています。しかし、江戸時代の古文書類には「法典」の名称が見られないため、なぜ仏教的な言葉が村名に採用されたのかは明確には解明されていません。ただ、上山地区にある字の「法伝」は、かつて藤原の一部まで指していたと考えられ、それが字を変えて新村名に採用された可能性が指摘されています。

歴代村長

法典村の歴代村長は以下の通りです。

初代：鈴木清（明治22年6月～明治10年9月）
第2代：高橋彌五郎（明治10年10月～明治16年4月）
第3代：安川一（明治13年5月～明治14年5月）
第4代：吉橋政次郎（明治14年5月～明治18年5月）
第5代：安川尚三（明治42年8月～大正2年9月）
第6代：鈴木清（大正3年3月～大正15年7月）
第7代：安川尚三（大正5年3月～大正7年3月）
第8代：吉橋政次郎（大正7年6月～大正7年11月）
第9代：武藤三郎（大正7年11月～大正11年11月）
第10代：大野三郎（大正11年3月～）

また、村議会議員には高橋弥五郎がいました。

交通

鉄道路線

旧法典村の区域内には、東武野田線（当時は北総鉄道および総武鉄道）の馬込沢駅があります。開業当初、この駅は「法典駅」という名称でした。また、1978年（昭和53年）には、区域内に国鉄（現在のJR東日本）の武蔵野線船橋法典駅が開業しました。

旧法典村の読みは「ほうでんむら」ですが、船橋法典駅の読みは「ふなばしほうてんえき」となっています。

主な道路

旧法典村を走る主な道路としては、木下街道があります。

まとめ

法典村は、短期間ながらも地域に根差した自治体として存在しました。その名称の由来には諸説ありますが、地域の歴史を語る上で重要な存在です。現在は船橋市の一部となり、その面影を残しつつ、新たな発展を遂げています。

参考文献

「ふるさとの地名」船橋市の地名を探る（船橋市史談会）

関連項目

千葉県の廃止市町[[村]]一覧
* 法典教会

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