法勝寺 (逗子市)

法勝寺について

法勝寺（ほうしょうじ）は、神奈川県逗子市に位置する日蓮宗の寺院であり、先人たちの信仰の対象として大変重要な役割を果たしてきました。ここでは、法勝寺の歴史や伝説、アクセス情報について詳しく掘り下げていきます。

歴史

法勝寺の創建は聖武天皇の時代、724年から749年の間にさかのぼります。開基は長尾善応という地方の豪族で、彼は当地の沼地に住んでいた七つの頭を持つ大蛇に悩まされていました。ある日、行基という僧がこの地域に訪れ、善応は大蛇退治を求めました。行基は、十一面観音像を彫り、それを船に載せて大蛇のもとに向かいました。

大蛇は、十一面観音の神力を目の当たりにし、自身が与えていた害をこれ以上続けないことを誓いました。この出来事を受けて、善応は十一面観音を安置する寺を創建し、当初は「長尾山善応寺」という名前で知られていました。しかし、寺院はその後衰退し、寛仁年間（1017年 - 1021年）には「子生山感応寺」として再興され、さらには「天童山正覚寺」と改名されました。

1295年には、日蓮宗の日範との法論に敗れたことを契機に、従来の天台宗から日蓮宗に転宗し、「沼間山法勝寺」と名を改めることとなります。これによって法勝寺は新たな歴史の一歩を踏み出すことになります。また、1971年には境内に「逗子かぐのみ学園」が設立され、「かぐのみ幼稚園」が開園しました。この幼稚園は法勝寺の地域貢献の一端を担っています。

アクセス

法勝寺へのアクセスは、東逗子駅から徒歩でおおよそ13分と非常に便利です。駅を出てからは、店や住宅街を歩くこととなり、地元の雰囲気を感じながら寺院に向かうことができます。アクセスの良さから、地元の人々だけでなく、観光客も訪れやすい場所にあります。

まとめ

法勝寺は、その豊かな歴史と伝説を背景に、多くの人々から信仰されている寺院です。大蛇を退治した伝説は特に有名で、地域住民にとって親しみ深い存在となっています。また、寺院としての活動だけでなく、教育機関としても役割を果たすことで、その影響力は広がっています。訪れる際は、ぜひその歴史を感じながら、静かな境内を散策してみてください。

参考文献

• - 稲葉博 著『かながわの寺と社 その成立と縁起（かもめ文庫‐かながわ・ふるさとシリーズ18）』神奈川合同出版、1984年

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