法定調書

法定調書について

法定調書とは、所得税法、相続税法、租税特別措置法などに基づいて、税務署に提出が求められる書類を指します。本書類は税務署が、納税者の課税状況や支払い内容を正確に把握するために重要な役割を果たしています。法定調書には約60種類が存在し、提出主体は主に金融機関や保険会社となっていますが、個人や法人も関与するものもあります。

法定調書の種類

法定調書は大きく分けて、所得税法、相続税法、租税特別措置法、国外送金等調書法に分類されます。それぞれの法に基づいて、特定の内容を記載した書類が求められます。ここでは、その中の主要な書類をいくつか挙げてみましょう。

所得税法による法定調書

所得税法には、例えば以下のような書類があります。

• - 源泉徴収票：給与などの支払いを行った事業者が、支払った給与や源泉徴収額の詳細を記載します。
• - 退職所得の源泉徴収票：退職手当を支払った場合に提出される書類です。
• - 報酬・料金支払調書：弁護士や税理士など、特定の職業への支払いに関する情報を記載します。

このほかの多くの種類の支払調書が存在し、各書類の具体的な提出主体や内容は法令にて規定されています。

相続税法による法定調書

相続税に関連する書類も数多く存在します。例えば、生命保険金の受取人及びその支払額を記載する「生命保険金・共済金受取人別支払調書」などがあります。また、退職手当金に関する情報も、特定の者が提出することが求められます。

租税特別措置法による法定調書

この法律に則った書類には、上場証券投資信託の償還金に関する調書や、新株予約権の付与に関する調書があります。金融機関や具体的な企業が提出の対象となります。

国外送金等調書法による法定調書

国外送金等に関する情報も、個人が提出すべき書類があり、一定の財産を持つ場合には国外財産調書が必要です。また、財産債務調書も3億円以上の財産を持つ場合に提出しなければなりません。

提出期限と方法

法定調書の提出期限は、その書類の種類によって異なりますが、所得税に基づくものの多くは1月31日が期限とされています。金融機関の提出物などは様々な期限が定められていますので、注意が必要です。

提出方法としては、e-Taxを利用したオンライン提出が推奨されています。書類が100枚以上の場合は、この電子申告システムの利用が義務化されています。郵送か税務署への持参も選択可能で、給与および公的年金の報告書については、eLTAXを使って税務署と市区町村へ同時に提出することも可能です。

まとめ

法定調書は税務署に提出が求められる書類として、納税者の正確な情報を税務署に提供し、適正な課税が行われるために必要不可欠です。情報を正確に記載し、期限内に提出することが求められますので、十分に注意を払いましょう。

もう一度検索