法律扶助協会

財団法人法律扶助協会の概要

財団法人法律扶助協会は、日本の法的支援を担当するために設立され、2007年3月に解散するまで活動を続けていました。1952年に日本弁護士連合会によって設立され、主に法律上の助けを必要とする人々の権利を守ることを目的としていました。

設立の背景と所在地

協会は、日本における法的支援のあり方を改善するために設立されました。本部は東京都千代田区の霞が関に位置し、全国規模で支部を展開していました。各地の弁護士会に対応する形で支部を設置していましたが、東京には3つの弁護士会があったにもかかわらず、協会の支部は東京都支部1つだけでした。

解散に至る経緯

2006年10月には、日本司法支援センターの設立に伴い、協会の民事法律扶助事業が日本司法支援センターに引き継がれました。これを受けて、2006年度の事業が終了するのに併せて解散が決定されました。

主な事業内容

法律扶助協会が提供していた主な事業は以下の通りです。

1. 法律扶助事業（民事法律扶助）

協会は、裁判費用の立替や弁護士、司法書士の紹介、報酬の立替を行い、民事法律扶助法に則っていました。この事業には日本政府からの補助金も利用されていました。

2. 法律相談事業

市民の法律に関する相談に応じるための法律相談事業を展開しており、必要な法律知識の提供を行っていました。また、日本財団からの補助金も受けていました。さらに、独自の法律相談を実施している支部も存在しました。

3. 刑事被疑者弁護援助

身柄を拘束された被疑者が弁護士の費用を援助される仕組みも整えられていました。特に当番弁護士制度が重要な役割を果たしており、各地の裁判所での勾留質問時にその説明が行われ、被疑者の希望が聴取されるプロセスが定着していきました。資金は日本弁護士連合会や各単位弁護士会からの補助金および、贖罪寄付によって賄われていました。

4. 少年保護事件付添扶助

少年保護手続きにおいて付添人を紹介し、報酬を立替える事業も行われていました。これは特に未成年者の法的支援に重要な役割を果たしていました。

5. その他の活動

また、法律扶助協会は中国残留孤児の国籍取得支援や難民への法律援助、犯罪被害者への法的支援、外国人に対する人権救済活動、精神障害者への法律援助など、幅広い分野で活動を展開していました。

結論

財団法人法律扶助協会は日本における法的支援の基盤を築くために重要な役割を果たしましたが、時代の変化とともにその機能は日本司法支援センターに引き継がれ、2007年に解散しました。その活動は、今もなお日本の法律扶助の歴史において重要な一ページを刻んでいます。

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