法用寺

法用寺（ほうようじ）

法用寺は、福島県大沼郡会津美里町に位置する天台宗の寺院です。雷電山を山号とし、妙行院を院号としています。本尊は十一面観音です。

歴史

寺伝によれば、720年（養老4年）に得道によって会津美里町蓋沼の北、堂平坊ヶ沢に創建されました。その後、火災に見舞われましたが、大同年間（806年 - 810年）に徳一によって現在地に中興されたと伝えられています。嵯峨天皇の祈願所であり、かつては恵日寺が建つまで多くの末寺を有していたとされています。長い間、住職がいない状態が続いて荒廃しているものの、地元雀林地区で毎年1月7日に行われる「蛇の御年始」という伝統行事に、その歴史を偲ぶことができます。江川常俊（江川長者）が子孫繁栄の願をかけた寺としても知られています。

文化財

法用寺は、数々の貴重な文化財を所蔵しています。

重要文化財

法用寺本堂内厨子および仏壇 一具: 1314年（正和3年）に造営されたもので、その歴史的価値が認められています。
木造金剛力士立像 2躯: 平安時代に制作された金剛力士（仁王）像です。元々は山門の左右に安置されていましたが、保存のため本堂内に移されています。

福島県指定重要文化財

法用寺三重塔 附:板絵図
十一面観音板木
木造十一面観音立像 2躯
伝・木造得道上人坐像
銅鐘
観音堂

会津五桜

本堂の前方には、「会津五桜」の一つである虎の尾桜（とらのおざくら）があります。春には美しい桜を観賞することができます。

近隣情報

法用寺の周辺には、以下のような観光スポットがあります。

千歳桜（県指定天然記念物）: ベニヒガンザクラであり、樹齢は約750年と推定されています。根岸中田村の地頭であった富塚盛勝が、常姫(幼名-千歳)の死を悼んで植えたと伝えられています（徒歩で北へ約15分）。
蓋沼森林公園展望台: 会津盆地西縁断層崖を越え、西へ車で約5分ほどの場所にあります。

参考文献

会津寺院風土記（会津高田町編）p90-97

関連項目

弘安寺

外部リンク

* 会津美里町文化財

法用寺は、豊かな歴史と文化に触れることができる、魅力的な寺院です。会津美里町を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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