波間信子

波間信子（はま のぶこ、1953年1月3日 - ）は、日本の漫画家であり、少女漫画の世界で長年にわたり活躍してきました。長野県長野市で生まれ育ち、高校在学中に漫画同好会を創設するなど、若い頃から漫画への情熱を抱いていました。

1970年、17歳の時に第4回講談社少年少女まんが作品募集で入選を果たし、同年『別冊少女フレンド18号』に掲載された「ダニエル」でプロデビューを果たします。このデビューを機に、波間信子は漫画家としてのキャリアを本格的にスタートさせました。

彼女の代表作として知られるのは、『BE・LOVE』（講談社）で連載された「ハッピー!」です。盲導犬を題材としたこの作品は、続編である「ハッピー! ハッピー♪」を含めると、約25年にもわたって連載されました。盲導犬と少女の温かい触れ合いを描いた感動的なストーリーは、多くの読者の心を捉え、彼女の代表作としての地位を確立しました。

波間信子が影響を受けた漫画家としては、ちばてつや、矢代まさ子の名前が挙げられています。彼らの作品から影響を受け、自身の作風を磨き上げていったことがうかがえます。

過去に講談社から発行された彼女のコミックスのほとんどは絶版となっていましたが、現在コミックパークにおいて一部作品を除きオンデマンド・ブックとして復刊されています。これにより、過去の名作を再び手に取ることができるようになりました。

彼女の作品は、1970年代から現在に至るまで多岐にわたります。初期の作品には「朝日の中のあいつ」（1972年）、「幸のゆりかご」（1974年）、「青春一年生」（1975年）などがあり、1980年代には「ポケットいっぱいの海」（1980年）、「瞳とじればあいつ」（1981年）、「アスピリンエイジ」（1983年）などが発表されました。1990年代以降も「ホット・コミュニケーション」（1990年）、「ファミリーの四季」（1993年）、「ハッピー!」（1995年 - 2010年）、「ハッピー! ハッピー♪」（2010年 - 2020年）など、精力的に作品を発表し続けました。

近年では、『BE・LOVE』において「フレンズ」（2021年）、「おひさま」（2022年）、「グッドボーイ」（2022年）、「2人で生きる 〜グッドガール〜」（2023年）、「2人で生きる アイコンタクト」（2023年）といった短編作品も発表しています。また、2023年には「ハッピー!ハッピー♪ 波間信子短編集」が刊行されました。

彼女の作品の中には、コミックス未収録のものも存在します。「ダニエル」（1970年）、「ユダという名の少年」（1970年）、「赤ちゃん童話」（1970年）、「白いメルヘン」（1970年）、「鏡の中にぼくがいた」（1971年）など、初期の作品が多く含まれています。

「ハッピー!」は、1999年と2000年にテレビドラマ化もされています。湊香織役を高岡早紀、湊昇役を豊原功補（後に加勢大周）、高野功役を高橋英樹、吉井ちか役を上脇結友（後に遠藤久美子）が演じました。

波間信子は、少女漫画の世界で独自の地位を築き、多くの読者に感動と喜びを与え続けている漫画家です。

もう一度検索