泰日工業大学

泰日工業大学 (Thai-Nichi Institute of Technology)

泰日工業大学は、2007年にタイ・バンコクのスワンルワン区で開校した私立の工業大学です。日本型ものづくりの教育を目指しており、日本の産業技術をベースとしたカリキュラムを提供しています。この大学は、母団体である泰日技術振興協会の支援を受けており、1970年代からタイ国内の産業育成に尽力してきた歴史を持っています。

沿革

2004年に設立委員会が組織され、大学設立に向けた具体的な検討が始まりました。その後、バンコク都内に土地を取得し、2005年に教育省に設置申請を行い、2006年に正式に設立許可を受けました。母団体の実績と信用により、開校前から多くの優秀な学生を獲得することができました。さらに、盤谷日本人商工会議所からの協力により、奨学金制度も充実しています。

2013年には当時の安倍晋三内閣総理大臣によって「安倍文庫」が設置され、日本書籍が寄贈されました。このように、泰日工業大学は日本との深い関係を築きながら、教育活動を行っています。2016年には入学者が約1300人に達し、就職率は100%を記録。多くの卒業生が日系企業に就職しています。

2018年からは国際プログラムを開設し、英語で日本のものづくり、情報技術及び経営技術を学べる環境を提供しています。2022年には国際カレッジ（TNIC）に昇格し、国際学生の募集も積極的に行っています。また、2022年8月には4つの専門プログラムが開講され、今後のグローバル活躍を目指しています。

学部・コース

学部は工学部、情報学部、経営学部に分かれており、さまざまな専門コースが用意されています。工学部には自動車工学、電気電子工学などがあり、情報学部は情報技術学やビジネスインフォメーションシステム学を提供しています。経営学部でも多様な専攻があり、国際経営学や観光業に関するコースなどが提供されています。

さらに、国際学院（International College）では、英語での授業が行われ、データサイエンスやデジタルエンジニアリングといった現代的な分野に特化した学位も取得可能です。

大学院

大学院には工学技術学や情報技術学、工業管理に関するMBAコースが提供されています。全コースにおいて専門的な知識を深め、リーダーシップやマネジメント能力を養うことが求められています。学費はセメスターごとにおおむね46,750バーツで設定されています。

日本との協定校

泰日工業大学は、日本国内の多くの大学との提携を結んでおり、これにより学生の国際的な交流や研究活動が促進されています。特に東北大学や九州大学などの研究機関との協定があり、現地の学生も積極的に受け入れています。これらの国際的な関係は、学生にとって大きな学びの機会を提供していると言えるでしょう。

結び

新型コロナ感染症の影響を受けても学生数が低迷しなかったことからも、この大学の教育モデルの強さが伺えます。泰日工業大学は、今後も国際的な視野を持つ人材を育成し、技術とビジネスの融合を進めていくことが期待されています。

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