津空襲

津空襲について

津空襲は、太平洋戦争中にアメリカ軍によって行われた三重県津市への無差別爆撃を指します。この空襲は、1945年に実施され、多大な被害をもたらしました。具体的な被害状況は、死者が2,500人以上、全壊した家屋が1万戸以上、そして約1万6,000人の罹災者がいたとされています。

空襲の経過

津空襲は1945年の初めから続く一連の爆撃行為の一部であり、最初の空襲は3月12日に発生しました。この日の空襲は比較的軽微なものでしたが、その後の攻撃は深刻な被害をもたらすことになります。

• - 3月19日：長岡地区に対する爆撃が行われ、初めての民間人の死傷者が出ました。
• - 4月7日：神戸地区への空襲で26人が亡くなりました。
• - 6月26日：軍需工場を狙った攻撃が行われ、震撼の中で約600人が亡くなります。
• - 7月16日：艦載機による機銃掃射が実施され、伊勢電気鉄道の乗客や通行人4人が命を落としました。
• - 7月24日：市の中心部をターゲットにした空襲があり、約1,200人が死亡するという悲劇が起こりました。
• - 7月28日：深夜の空襲では、津市のほとんどの市街地が焼失し、死者は500から600人に上りました。

このように多くの犠牲者を出した空襲が行われた結果、津市は大きな被害を被ります。特に、7月28日の空襲では三重県立図書館が焼失し、1939年に開館してから僅か6年であったため、多くの人々がその喪失を嘆きました。図書館の蔵書の一部は疎開されていた状態でしたが、ほとんどは焼失し、地域の文化的資産に対する打撃がありました。

また、津市以外にも、四日市、桑名、宇治山田、鈴鹿、松阪、上野などの地域も無差別爆撃の被害を受けましたが、特に津市の犠牲者が際立って多いのは、住宅地帯への無差別な攻撃によるものです。

さらには、空襲から10年後には津の中河原海岸で事故が発生し、女子生徒36人が水難事故で命を落とします。地元ではこの事故が「犠牲者の亡霊によって海に引きずり込まれた」との噂が流れ、空襲の影響が未だに地域に色濃く残っていることが現れているのです。

このように津空襲は、単なる戦争の一部ではなく、その後の地域にも影響を及ぼす深刻な歴史の一ページとなっています。

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