派出所

派出所（はしゅつじょ、はしゅつしょ）

派出所とは、特定の業務を担当するために設立された拠点のことを指します。この用語は、日本では主に警察や交通機関、金融機関など、さまざまな分野で使われています。

警察における派出所

日本の警察組織において、派出所は特定の地域を担当する拠点として重要な役割を果たしています。1994年までは、交番の正式名称として派出所が使用されていました。現在でも、空港や繁華街といった人が集まりやすい場所には、警備派出所が設置され、交番の役割を担っています。例えば、稚内空港には警備派出所が存在しています。

また、各都道府県の警察には幹部派出所が設置されており、これは旧警察署が統合される前の重要な拠点として機能しています。兵庫県警察などでは「警視（警部）派出所」の名称を用いており、地域の特性に応じた様々な名称が存在します。さらに、韓国や中国、台湾でも同様の名称が使われています。

鉄道における派出所

鉄道分野でも派出所という名称は使用されており、特に日本のJRなどでは、工場や車両基地に関連する業務機関として位置付けられています。この場合、所長は配置されないことが一般的で、より小さな規模の組織体制が築かれています。鉄道の運行や管理が円滑に行われるために重要な役割を果たします。

バス業務における派出所

路線バスに関しても、派出所という形式の組織が存在します。営業所の下部組織として位置づけられ、「○○営業所△△派出所」といった形で表記されます。所長が配属されないケースが多く、運行管理責任者が派出所を管理する形が一般的です。特に夜間には人員が配置されない場合もあり、機械警備によって管理されることがあります。

金融機関における派出所

金融機関においては、出納派出所と呼ばれ、市区町村レベルで税金や公共料金の納付、収入印紙の販売などを行う窓口が設置されています。これらの派出所は、役所や出先機関の庁舎内に主に設置されており、一般の銀行業務は行っていないため、特定の業務に特化した機能を持っています。通常、有人の支店が設けられている場合は、そちらで業務を行います。

関連項目

派出所に関連する文化的な側面として、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」という漫画があります。これは、作品の初期には「派出所」が略称として使用され、多くの読者に親しまれています。さらに、派出所は交番や駐在所といった関連用語とも結びついています。

以上のように、派出所は様々な場面で使用される重要な拠点であり、地域社会の安全や運営に貢献しています。

もう一度検索