浅利三朗

浅利三朗

浅利三朗（あさり さぶろう）は、1882年（明治15年）11月10日に生まれ、1966年（昭和41年）11月3日に没した、日本の官僚、政治家です。内務省及び朝鮮総督府で官僚として活躍し、その後、栃木県知事、香川県知事を歴任しました。戦後には衆議院議員として3期にわたり国政に携わりました。

生い立ちと学歴

岩手県出身の浅利三朗は、浅利杏坪の三男として誕生しました。後に、兄である浅利寛の養子となります。一関中学、第二高等学校を経て、1909年7月には東京帝国大学法科大学法律学科（独法）を卒業しました。同年11月には文官高等試験行政科試験に合格しています。

官僚としてのキャリア

1909年12月、浅利は内務省に入省し、三重県属として内務部勧業課に配属されました。その後、三重県内務部地方課に異動。さらに、山形県事務官、同視学官、大阪府視学官、茨城県警察部長、高知県警察部長、新潟県警察部長、北海道庁警察部長、富山県内務部長など、様々な要職を歴任しました。

1924年6月には香川県知事に就任。1926年9月には朝鮮総督府警務局長に転じ、1929年11月までその職を務めました。1931年1月には栃木県知事に就任しましたが、昭和恐慌の対策に尽力するも、同年12月18日に知事を休職、1932年2月に退官しています。

実業界での活動

退官後、浅利は実業界に転身し、東洋セメント取締役、日本鋪道社長、満州舗道社長、朝鮮石油取締役などを歴任しました。

政治家としての活動

1947年4月の第23回衆議院議員総選挙で、浅利は岩手県第2区から日本自由党公認で出馬し、当選を果たしました。その後、1952年10月の第25回総選挙まで連続三回の当選を重ねました。衆議院議員としては、建設委員長や民主自由党総務などの要職も務めました。

晩年と栄典

1966年秋の叙勲において、浅利は勲二等瑞宝章を受章しました（勲三等からの昇叙）。この叙勲は11月3日付でしたが、同日、83歳で亡くなりました。死没日をもって従四位から正四位に叙されています。

栄典詳細

1927年（昭和2年）9月1日 - 従四位
1966年（昭和41年）11月3日 - 勲二等瑞宝章（生存者叙勲）、正四位（没後追贈）

参考文献

秦郁彦編『日本近現代人物履歴事典』東京大学出版会、2002年。
歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

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