浅草の灯 踊子物語

浅草の灯 踊子物語

『浅草の灯 踊子物語』は、大正中期の浅草オペラの盛況を背景に、若者たちの情熱や恋愛模様が描かれる作品です。この映画は、浜本浩の原作をもとに、1937年の映画『浅草の灯』の二度目のリメイクです。初回のリメイクは1956年に日活で制作されました。

あらすじ

物語の舞台は、大正の浅草。ペラゴロと称される若者たちが、和製オペラ『ボッカチオ』や『カルメン』に夢中になっていました。主人公は画家を志す青年、神田長次郎（通称ボカ長）。彼は、浅草日本座に通いつめ、オペラの世界に魅了されています。

物語の中で、山上七郎という人気オペラ歌手が登場します。彼は踊り子の小杉麗子を気にかけていますが、麗子は厳しい練習に励む日々を送っています。山上は彼女に恋をしていますが、麗子の心は別の場所にあります。彼女はボカ長と心を通わせ、友情を深めていきます。

一方、芸術協会に所属する一座のスター、佐々木は、舞台上でのヤジに激昂し、舞台を去ってしまいます。これにより、舞台は波乱に巻き込まれ、登場人物たちの運命が大きく変わることに。さらに、麗子を芸者に売り込もうとする悪勢力との対立も生じ、山上は彼女の幸せを考えてボカ長に麗子を譲る決断を下します。

スタッフ

本作品は、企画を芦田正蔵が手がけ、斎藤武市が監督を務めました。助監督には手銭弘喜が名を連ね、脚本は棚田吾郎が担当しました。浜本浩の原作を元にし、撮影は横山実が行い、音楽は小杉太一郎が提供しました。また、美術には坂口武玄が関わりました。

キャスト

主要なキャストには、山上七郎役に二谷英明、麗子役に吉永小百合、ボカ長役に浜田光夫などが出演しており、ドラマを彩る名優たちの演技が楽しめます。

同時上映

この映画は『仲間たち』と共に上映され、多くの観客に楽しまれました。映画は、映画館での体験を通じて、当時の文化や社会情勢を感じる素晴らしい作品となっています。

『浅草の灯 踊子物語』は、青春や恋愛、友情、そして試練を描く人間ドラマとして、多くの人々に愛され続けています。この映画を通して、当時の浅草オペラの熱気や若者たちの情熱を感じることができるでしょう。

もう一度検索