小杉太一郎

小杉太一郎

小杉太一郎（こすぎ たいちろう、1927年6月6日 - 1976年8月9日）は、日本の作曲家です。宮城県石巻市出身で、父は俳優・映画監督の小杉勇です。作曲家の山内正は義兄にあたります。

来歴

当初は獣医師を目指し、麻布獣医専門学校に進学しましたが、音楽への情熱を捨てきれず、1949年に東京音楽学校作曲科に入学しました。池内友次郎に対位法と和声学を、伊福部昭に作曲と管弦楽法を師事しました。

1952年には、『六つの管楽器の為のコンチェルト』で第21回毎日音楽コンクール室内楽作曲部門第1位を受賞し、その才能を高く評価されました。しかし、東京音楽学校の方針に異を唱え辞任した伊福部昭を追って、自身も東京音楽学校を中退。伊福部の助手を務めた後、1955年に映画『血槍富士』で映画音楽作曲家として独立しました。

その後は数多くの映画、テレビ、舞台音楽を手がけ、特に時代劇やアクション映画の音楽でその名を馳せました。1959年には、母校である東京都立青山高等学校の校歌を作曲しています。

1976年8月9日、膵臓癌のため49歳でこの世を去りました。

作品

映画

小杉太一郎は、数多くの映画音楽を手がけました。以下はその代表的な作品です。

血槍富士（1955年）
源義経（1955年）
地獄の波止場（1956年）
人間魚雷出撃す（1956年）
続源義経（1956年）
青空娘（1957年）
どたんば（1957年）
森と湖のまつり（1958年）
天と地を駈ける男（1959年）
大学の暴れん坊 (1959年)
爆薬に火をつけろ（1959年）
逃亡者 (1959年)
南国土佐を後にして（1959年）
渡り鳥シリーズ（1959年 - 1962年）
天下を取る（1960年）
邪魔者は消せ（1960年）
堂堂たる人生（1961年）
紅の拳銃（1961年）
高原児（1961年）
宮本武蔵 般若坂の決斗（1962年）
柔道一代（1963年）
眠狂四郎殺法帖（1963年）
宮本武蔵 二刀流開眼（1963年）
波浮の港（1963年）
愛と死をみつめて（1964年）
座頭市関所破り（1964年）
宮本武蔵 一乗寺の決斗（1964年）
続・兵隊やくざ（1965年）
あばれ騎士道（1965年）
宮本武蔵 巌流島の決斗（1965年）
若親分（1965年）
大空に乾杯（1966年）
河内カルメン（1966年）
サイボーグ009（1966年）
サイボーグ009 怪獣戦争（1967年）
なみだ川 (1967年)
二匹の用心棒 (1968年)
日本残侠伝（1969年）
野獣の復活（1969年）
眠狂四郎円月殺法 (映画) (1969年)
鉄火場慕情 (1970年)
帝王シリーズ（1970年 - 1971年）
関東兄弟仁義 仁侠（1971年）
真剣勝負（1971年）
逆縁三つ盃 (1971年)
緋牡丹博徒 仁義通します（1972年）
夜の歌謡シリーズ なみだ恋（1973年）
パンダの大冒険（1973年）
実録飛車角 狼どもの仁義（1974年）
ともだち（1974年）
子連れ殺人拳（1976年）

純音楽

映画音楽以外にも、純音楽の分野でも多くの作品を発表しています。

「六つの管楽器の為のコンチェルト」（1952年）
「弦楽三重奏の為の二つのレジェンド」（1952年）
「交響楽」（1953年）
舞踏曲「トルソー」（1955年）
バレエ音楽「戦国時代」（1966年）
バレエ音楽「鷲と少女」（1971年）
カンタータ「大いなる故郷石巻」（1973年、作詞・石島恒夫）
箏曲「双輪」（1975年）
その他、数種のバレエ音楽・吹奏楽曲など

編曲

藤圭子とグリーメンのアルバム「圭子のわらべ唄」JRS-7174（1971年）全曲の編曲を担当しました。収録曲は、はないちもんめ、ずいずいずっころばし、もずが枯木で、かんちょろりん、山寺の和尚さん、竹田の子守唄、かぞえうた(ひとつとや)数え歌、といちんさ、宮城の子守唄、こきりこ、あんたがたどこさ、中国地方の子守唄、島原の子守唄、ひらいたひらいた、通りゃんせ、どじょっこ ふなっこなど。

テレビ

サイボーグ009（1968年）の音楽を担当しました。

ゲーム

サイボーグ009（1993年）のメガCD用ソフトのメインテーマと主題歌を担当しました。

外部リンク

小杉太一郎 研究活動 - Salidaホームページ内
ＣＤ「小杉太一郎の純音楽」
ＣＤ「小杉太一郎の純音楽Ⅱ」
ＣＤ「小杉太一郎の純音楽Ⅱ」関連 Salida動画 - ウェイバックマシン
小杉太一郎 - 日本映画データベース
小杉太一郎 - allcinema
小杉太一郎 - KINENOTE
* 小杉太一郎 - IMDb

もう一度検索