浅野組

浅野組について

浅野組（あさのぐみ）は、岡山県の笠岡市を本拠地とする指定暴力団であり、2023年末現在、その構成員は約50人とされています。地元の組織との複雑な歴史を持ち、長年にわたり抗争を繰り広げながら勢力を拡大してきた経緯を持っています。

組織の歴史

浅野組は1945年頃に大山国男によって設立された「大山一家」に端を発します。1952年に大山一家が解散すると、その幹部だった浅野眞一が新たに浅野組を結成しました。この時期から、地元の組織との対立も始まり、「備後戦争」と称される長期にわたる抗争が展開されました。

1955年に正式に発足した浅野組は、周辺地域である広島県や岡山県西部に対して勢力を伸ばしました。特に、原田組や篠原組との関係は深く、これらの組織との抗争が多く報告されています。

歴代リーダー

浅野組の歴史においては、いくつかの代が存在し、各世代における変遷が見て取れます。初代の浅野眞一が1955年から1979年まで組長をつとめ、その後は日田義男が二代目組長に就任しました。

続いて串田芳明が三代目を継承し、2010年には森田文靖が四代目となり、2015年からは中岡豊が五代目組長に就任しました。特筆すべきは、2019年に組織内で新たに総裁制度を導入し、中岡が総裁に就任した点です。このように、リーダーシップの変遷を経ながら、組織は一貫して地域での影響力を維持しています。

抗争と展開

浅野組は過去においていくつかの重大な抗争に関与してきました。特に1969年に勃発した第三次広島抗争は、組内部での勢力争いや外部組織との対立が激化したことからきています。また、1971年に発生した報復殺人事件も、組との抗争の激化を象徴する出来事でした。

昭和末期から平成の冒頭にかけては、組関係の変化が見られ、西日本二十日会など新たなグループとも関係を持つようになりました。これにより、浅野組はより広範囲での連携や抗争に巻き込まれることとなります。

現在の状況

2023年においても浅野組は岡山や広島地域で活動を続けており、地域社会との関係や活動において一定の影響力を保持しています。組織内では、構成員の役割や地位の明確化が行われており、スムーズな運営がなされています。中岡豊が率いる現在の体制では、最近の地域における警察の取り締まりや組織への圧力にも対抗しながら、存続を図っています。

ただ、現代における暴力団への風当たりや矯正法の厳格化も影響を与えており、今後の展開が注視されています。定期的な構成員の見直しや、組織の顔を変えるための戦略も立てられており、地域での存在感をさらに高めるための努力が続けられています。

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