浜北コミュニティバス

浜北コミュニティバス

浜北コミュニティバスは、静岡県浜松市の浜名区内、特に以前の浜北市であった地域を主な運行エリアとする自治体主導の公共交通サービスです。地方公共団体が住民の移動手段を確保するために運営する、いわゆる80条バスに位置づけられ、浜松市では条例上「自家用有償バス」として定義されています。

その歴史は、浜松市と合併する前の旧浜北市が運行していた路線を引き継ぐ形で始まりました。2005年6月30日以前から地域住民の足として機能していたものを、合併後に浜松市が事業主体として継承し、現在に至っています。

運行事業者と車両

本路線の運行実務は、地元バス事業者である浜松バスに委託されています。このため、使用される車両は浜松バスが所有する路線バス車両が用いられています。

運行ルートと運行日

浜北コミュニティバスは、複数の路線が設定されており、それぞれ運行曜日が定められています。主なルートと運行日は以下の通りです。

赤佐中瀬線: 中瀬や芝本方面を結ぶルートで、毎週月曜日と木曜日に運行されます。
大平堀谷線: 大平、堀谷、宮口といった地域を巡るルートで、毎週火曜日と金曜日に運行されます。
北浜麁玉線: この路線はさらに東コースと西コースに分かれています。
東コース: 寺島や善地方面を経由するルートです。
西コース: 新原や平口方面を経由するルートです。
どちらのコースも、毎週水曜日と土曜日に運行されます。

日曜日や祝日、年末年始などは運行されない場合がありますので、利用の際は事前に運行カレンダーを確認することが推奨されます。

運賃体系

浜北コミュニティバスの運賃は、距離に関わらず一律の対距離制ではありません。利用しやすい体系が採用されています。

大人（中学生以上）の1回の乗車料金は200円です。
小人（小学生）の1回の乗車料金は100円となっています。
6歳未満の未就学児は、運賃が無料となります。
身体障害者手帳や療育手帳などを提示することで、運賃が50％割引となる制度も設けられています。

支払い方法については、現金のほか、近年普及しているキャッシュレス決済にも対応しており、PayPayでの支払いが可能です。これにより、利便性が向上しています。

利用状況

過去の年度別乗車人員データは、地域における公共交通の利用状況を示す参考となります。把握できている範囲での乗車人員の推移は以下の通りです。

平成16年度: 21,050人
平成17年度: 22,938人
平成18年度: 22,910人
平成19年度: 21,007人
平成20年度: 19,241人

このデータを見ると、平成17年度をピークにやや減少傾向が見られますが、年間2万人前後の地域住民が利用していることが分かります。

まとめ

浜北コミュニティバスは、浜松市浜名区の特定エリアにおいて、地域住民の日常生活における移動を支える重要な公共交通機関です。運行曜日やルートが限られているため、利用にあたっては事前の確認が必要ですが、低廉な運賃設定や割引制度、PayPay決済への対応など、利用しやすい取り組みが進められています。

浜松市内には、この他にも地域の特性に応じた様々な自主運行バスや循環バスなどが運行されており、浜北コミュニティバスもそうした地域交通ネットワークの一翼を担っています。

関連する情報については、浜松市の公式ウェブサイトなどで確認できます。

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