浜本龍治

浜本 龍治

浜本 龍治（はまもと りゅうじ）氏は、1959年5月6日に広島県で生まれた元プロ野球選手です。現役時代は主に捕手としてプレーし、右投右打の選手でした。引退後はコーチやチームスタッフとしても球界に貢献しました。

少年時代からアマチュア野球へ

広島県立尾道商業高校に進学した浜本氏は、野球部で主軸となる四番打者として打線を牽引し、またチームの要である捕手を務めました。高校2年生だった1976年の夏の甲子園県予選では、チームは決勝戦まで駒を進めましたが、この大会で優勝し甲子園に出場する崇徳高校との対戦で、相手エース黒田真二投手の前に惜しくも敗れ、夢の甲子園出場は叶いませんでした。同年12月には、野球選手としての才能を認められ、広島県の高校選抜チームの一員としてフィリピンおよび台湾への海外遠征に参加しました。

プロ入りと選手生活

高校卒業を控えた1977年のプロ野球ドラフト会議において、クラウンライターライオンズから3位指名を受け、プロの世界へ足を踏み入れました。クラウンライターライオンズは後に西武ライオンズへと球団名が変わりますが、浜本氏はライオンズ一筋でプロ野球選手としてのキャリアを歩みました。

プロ野球選手として1978年から1990年までの13シーズンにわたり在籍しましたが、一軍での公式戦出場機会は多くありませんでした。通算で15試合に出場しましたが、残念ながらプロでの安打を記録することはできませんでした。主に二軍でのプレーが中心となり、一軍の壁の厚さを経験する日々が続きました。

プロ初出場は1984年4月1日、西武ライオンズ球場で行われた南海ホークスとの試合でした。この試合の8回表に捕手として守備から途中出場しました。初めて打席に立ったのは、同年4月12日に後楽園球場で行われた日本ハムファイターズ戦でのこと。この試合でも捕手として途中出場し、9回表に相手投手の坂巻明から三振を喫しました。選手として唯一となる初先発出場は、捕手ではなく右翼手として記録されています。これは1986年10月9日、西武ライオンズ球場でのロッテオリオンズ戦で、6番・右翼手としてスターティングラインナップに名を連ねましたが、実際には偵察要員としての起用であり、試合開始と同時に田尾安志選手と交代しました。

現役中に着用した背番号は、プロ入りから1982年までは「57」、1983年から引退する1990年までは「67」でした。

現役引退後の活動

1990年シーズン終了をもって現役を引退した浜本氏は、その後も球界に留まり指導やチーム運営に携わりました。

引退翌年の1991年からは、古巣である西武ライオンズのチームスタッフとして球団を支え、この役割を1997年まで務めました。1998年には同球団でコーチに就任し、指導者としての一歩を踏み出しましたが、翌1999年には再びチームスタッフとして球団に貢献しました。

西武ライオンズを離れた2000年には、阪神タイガースに移籍し、ブルペン捕手としてチームをサポートしました。選手の練習相手や調整を支える裏方として、自身の経験を活かしました。

球界を離れてからも野球への情熱は衰えることなく、2016年には学生野球資格回復のための研修を受講しました。その結果、翌2017年2月7日付けで日本学生野球協会から学生野球資格回復の適性認定を受け、これにより高校生や大学生といったアマチュア野球の選手たちを指導することが可能となりました。

選手としては華々しい記録こそ多くはありませんでしたが、浜本龍治氏は高校野球での活躍からプロの世界へ進み、選手として13年間プレーした後、コーチやスタッフとして長年にわたりチームを支え、さらに学生野球指導者への道も開拓するなど、野球人として多岐にわたる経験を積んだ人物と言えるでしょう。

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