浜松市循環まちバス

浜松市循環まちバス「く・る・る」とは

浜松市循環まちバス、通称「く・る・る」は、浜松市が主体となり、中区（現在の中央区）の中心部を環状に運行していたコミュニティバスです。2002年4月1日に本格運行を開始し、2019年3月31日に惜しまれつつも運行を終了しました。

運行の目的

このバスは、浜松市の「オムニバスタウン」構想の一環として導入されました。中心市街地の移動を円滑にし、活性化を図ることが主な目的でした。愛称の「く・る・る」は、親しみやすさを感じさせます。

運行事業者

運行は、遠州鉄道株式会社（遠鉄バス）が担当していました。そのため、遠鉄バスのICカードである「ETカード」や「ナイスパス」が利用可能で、浜松駅発着の遠鉄バス定期券を持っている場合は無料で乗車できました。

沿革

実証実験期間

2001年10月14日から12月24日の間、都市循環「浜松まちなかループ」として実証実験が行われました。この時点では時計回りのルートのみでした。

正式運行開始

2002年4月1日より、東ループと西ループの2路線で正式運行が開始されました。その後、2007年4月1日には南ループも加わり、3路線での運行体制となりました。

ルートの変遷

2012年10月1日には、運行経路や運行時刻が変更され、利便性の向上が図られました。2017年4月1日には、東ループと西ループが統合され、北ループとして再編されました。この時、運行経路、運行時刻、運賃、乗車方式が変更されています。南ループについては、経路や時刻の変更はありませんでした。

運行終了

2019年3月31日をもって、北ループと南ループの運行が終了し、事業自体が廃止されました。

運行内容

運行ルート

2019年3月31日の廃止時点では、浜松駅北地区を走る北ループと、南地区を走る南ループの2路線で運行していました。運行は全て遠州鉄道が受託していました。

北ループ

[浜松駅] - 文化芸大 - 遠州病院 - 県総合庁舎北 - 浜松城・市役所 - 伝馬町 - 浜松駅

南ループ

[浜松駅] - 駅南大通り - ハローワーク北 - 海老塚郵便局前 - 福祉交流センター - 中央柳通り - 浜松駅

運行時間と運賃

9時から17時までの間、ほぼ30分間隔で運行していました。運賃は一日乗り放題で、大人（中学生以上）200円、小児（小学生以下）100円。未就学児は、有料客1名につき2名まで無料でした。当初は15分間隔で運行していましたが、後に20分間隔、そして30分間隔へと変更されました。運賃も、当初は1乗車100円（小児50円）の後払い式でしたが、後に乗り放題の前払い式へと変更されました。

ルートの注意点

北ループは、当初は東ループと西ループの2路線に分かれていました。東ループは東ループの経路のみを、西ループは西ループの経路のみを運行していましたが、経路の再編により、西ループと東ループを交互に運行するようになりました。反時計回りでのみの運行のため、逆戻りができない点に注意が必要でした。また、浜松まつりなど、中心街で催し物が開催される場合は迂回運転や運休となる場合がありました。

過去の路線

2017年3月31日以前

東ループ

[浜松駅] - 文化芸大 - 遠州病院 - 県総合庁舎北 - 田町 - 浜松駅

西ループ

[浜松駅] - 肴町 - 第一通り駅 - 中央図書館 - 浜松駅

南ループ

[浜松駅] - 駅南大通り - ハローワーク北 - 海老塚郵便局前 - 福祉交流センター - 中央柳通り - 浜松駅

2012年9月30日以前

東ループ

[浜松駅] - 文化芸大 - 遠州病院 - 県総合庁舎北 - 市役所南 - 中央図書館 - 浜松駅

西ループ

[浜松駅] - 肴町 - 市役所前 - 県総合庁舎 - 遠州病院東 - 文化芸大 - 浜松駅

南ループ

[浜松駅] - 駅南大通り - ハローワーク北 - 海老塚郵便局前 - 福祉交流センター - 中央柳通り - 浜松駅

使用車両

2019年3月31日の廃止時点では、各系統とも日野自動車の「ポンチョ」を使用していました。点検や整備の都合で、中型の路線車が代走する場合もありました。運行開始当初は、オムニノーバ・テクノロジー社の「マルチライダー」を使用していましたが、2007年9月に「ポンチョ」へ置き換えられました。

関連事項

• - 遠鉄バス
• - 浜松市自主運行バス
• - 浜北コミュニティバス

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