浦上則宗

浦上則宗の生涯と功績

浦上則宗（うらがみ のりむね）は、室町時代から戦国時代にかけて活躍した武将であり、赤松氏の家臣として知られています。主君である赤松政則のもとで仕官し、家の再興に尽力した彼は、特に家中の権力争いや外敵との抗争において重要な役割を果たしました。彼の生涯は、忠誠心と政治的手腕が光るものでした。

1. 主家の滅亡と再興への道

浦上氏の主君である赤松氏は、播磨国・備前国・美作国の守護として、当時の政治的環境で重要な地位を占めていました。しかし、嘉吉元年（1441年）の嘉吉の乱では、6代将軍・足利義教が暗殺され、その結果、赤松氏は滅ぼされてしまいます。この混乱の中、則宗は赤松政則に仕え、政則の家系の復興に尽力しました。彼は赤松氏の通字「則」の字を受け継ぐなど、その忠誠を示しています。

兄の則永が誅殺を恐れて信濃国に逃げたため、則宗は浦上氏の名跡を継承します。応仁の乱では、彼は東軍に属し、山名宗全に対抗して領国を奪回するために奮闘しました。この時期、赤松氏は彼の力を借りて旧領国を回復し、守護職に任じられることに成功します。

2. 豪族の策謀と内紛

文明年間には、則宗は朝倉孝景の調略工作を担当するようになりました。文明3年（1471年）の戦いで孝景を寝返らせることに成功し、赤松政則が侍所頭人に任ぜられると、則宗は侍所所司代となり、一族の浦上基景が備前守護代に任命されます。彼は永続的な権力を確保し、赤松氏は再び繁栄を見せました。

しかし、文明15年（1483年）には、別の赤松氏の被官である松田元成が山名政豊と手を組み、福岡城を急襲します。則宗はこの危機に対処しようとするも、赤松政則が戦で屈辱を味わったことが響き、次第に立場が弱くなります。その後、彼は政則に失望した国人領主を集め、赤松氏の実権を握ります。

3. 権威の増大と専横

文明17年（1485年）の合戦では、山名・松田連合に対して優位に進めましたが、彼の子供たちを失い、最終的には赤松氏の内紛を解決するために政則との和解を見出します。この決断により、彼は再び播磨の地位を取り戻すための体制を整えます。

延徳3年（1491年）には、主君・政則と共に出陣し、並びに他の連携を通じて敵を打ち破ります。政則が明応5年（1496年）に亡くなると、則宗は養嗣子・義村を立て、その権威はますます強まる一方、赤松家内の一部と対立することとなります。

4. 最後の日々と死後の影響

明応8年（1499年）には、内紛が深刻化し、則宗打倒を目指す兵が挙がりますが、彼はこの危機を乗り越えます。しかし、彼の死後も浦上氏庶流との対立は長引き、型持ちしてしまうこととなります。文亀2年（1502年）、彼は74歳でこの世を去りました。

その死後、浦上氏の家督は養嗣子の祐宗が継承し、彼の血筋は今も語り継がれています。則宗の生涯は、忠誠と政治の舞台での活動、そして権力争いの中での戦いの歴史を物語るものです。

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