浦項市

浦項市の概要

浦項市（ポハンし）は、大韓民国慶尚北道の東海岸に位置する活気ある港湾都市です。日本海に面したこの都市はもともと漁港として栄えていましたが、1970年代初頭に浦項製鉄所が設立されて以来、韓国有数の工業都市へと成長しました。特に、浦項製鉄所は東洋最大級の規模を誇り、国際的な鉄鋼産業の中心地として知られています。

歴史

浦項は、1949年に浦項邑から浦項府へ、さらに浦項市に昇格と、急速に地域の発展が進みました。そして、1962年には国際開港場に指定され、1973年には第一期工事が完成した浦項製鉄所が操業を開始しました。市は1995年に迎日郡と合併して新たに浦項市として発足しました。このような歴史の中で、浦項は急速な工業化を遂げ、現在では慶尚北道内で唯一の大都市としての地位を確立しています。

気候

浦項市の気候は海洋性気候で、夏は高温多湿、冬は寒冷です。最高気温の記録は38.6℃であり、特に盛夏の暑さは厳しいですが、冬季は最低気温が-15.0℃に達することもあり、四季折々の表情を楽しむことが出来ます。

軍事

浦項市には韓国軍海兵隊の第1海兵師団司令部が所在し、安全保障の面でも重要な役割を果たしています。

経済

ポスコ（浦項製鉄所）は、世界的な鉄鋼企業へと成長し、浦項市の経済を支えています。1976年には、朴正煕大統領が市内の試掘井戸から石油が出たことを発表し一時国中が喜びにあふれましたが、商業的には成功しませんでした。しかし、地下には天然ガス資源があることが明らかになっており、2017年には掘削中の井戸から天然ガスが湧出しました。

交通

浦項市は交通の便が良く、鉄道、バス、道路、航空など、あらゆる手段でアクセス可能です。特に、KTXが浦項駅に乗り入れるようになったことで、首都圏との移動が容易になりました。また、市内には浦項高速バスターミナルや市外バスターミナルがあり、各地への定期便が運行されています。さらに、浦項空港からは国内の主要都市への直行便が出ています。

教育

教育面では、浦項工科大学が特に有名であり、高度な研究機関として国際的な評価を得ています。また、他にも複数の私立大学や専門学校があります。

スポーツ

浦項市はスポーツにも積極的で、浦項製鉄所のサッカー部を起源とするプロサッカークラブ「浦項スティーラース」があり、韓国サッカーリーグでも数多くの優勝を誇るチームです。また、国内のプロ野球チームが定期的に試合を行うこともあり、地域のスポーツ文化を形成しています。

メディア

浦項にはKBS浦項放送局などの放送局があり、地域の情報を発信しています。さまざまなラジオ局も存在し、地域住民に利用されています。

姉妹都市

浦項市は国際的な関係も重視しており、日本やアメリカ、中国の都市との姉妹都市提携が結ばれています。これにより、文化や経済の交流が進行中です。

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