『
浮気なぼくら(インストゥルメンタル)』は、
1983年7月27日に
アルファレコードからリリースされたYMOのリミックス
アルバムです。この作品は、オリジナル
アルバム「
浮気なぼくら」に収録されているボーカル付きの楽曲を
シンセサイザーによる音楽にアレンジしたインストゥルメンタル版で、特に
シンセサイザーの魅力を引き出した内容となっています。シングル「
過激な淑女」と同時期に発売され、ジャケットアートは
加納典明が手掛けています。
リリース背景
この
アルバムは、当時のYMOがテレビの音楽番組に出演することが多く、その際にはフルバンドでの生演奏ではなく、カラオケ音源を使用するスタイルが注目されていました。このような背景のもと、今回リリースされた
アルバムはそのカラオケ音源を基にしており、特に
坂本龍一が全曲のアレンジとオーバーダビングを担当しています。
シンセサイザーの使用は、YMOのサウンドを形成する重要な要素となっており、プロフェット5やローランドTR-808など、当時の最新機器が駆使されています。
リリースから20年後の
2003年には、オリジナル
アルバム「
浮気なぼくら」との2枚組で再発売されました。それ以降の再発でも常に2枚組としての商品化が行われています。このように、本作はリリース当初から現在に至るまで、YMOファンにとって欠かせないアイテムとなっています。
本
アルバムにはいくつかの曲が収録されていますが、特に注意が必要なのがオリジナル曲からの変更点です。たとえば、「
君に、胸キュン。」が「CHAOS PANIC」をカップリングしているほか、「以心電信(予告編)」が「以心電信(フル・ヴァージョン)」で置き換えられています。また、いくつかの曲の順番が変更され、一部の曲にはオリジナルには存在しないパートが新たに追加されています。これにより、リスナーに新鮮な体験を提供しています。
収録曲と特徴
A面には「CHAOS PANIC」や「FOCUS」、「希望の路」といった曲が含まれており、B面では「以心電信」や「音楽」といったトラックが収録されています。例えば「音楽」ではオリジナルにはないピアノが追加され、より豊かな音楽表現がなされています。「WILD AMBITIONS」では、間奏がエレクトリック・ピアノからアコースティック・ピアノに置き換えられるなど、細部にわたりアレンジが施されています。
チャートと評価
『
浮気なぼくら(インストゥルメンタル)』は、
オリコンチャートでは最高18位を記録しており、販売枚数は累計で3.1万枚に上ります。これは、YMOの音楽がもたらす影響力の強さを象徴していると言えるでしょう。
今後もこの
アルバムは、シンセ音楽とYMOの歴史を語る上で重要な位置を占めること間違いありません。音楽ファンにとって、ぜひ聴いておきたい一枚と言えるでしょう。