海の底 (映画)

映画『海の底』：第一次世界大戦下のスパイと愛憎劇

『海の底』（原題：Seas Beneath）は、1931年に公開されたアメリカ映画で、第一次世界大戦末期を舞台にしたスリリングな作品です。別邦題として『大海の底』とも呼ばれています。

物語は1918年、大西洋を舞台に展開します。ドイツ軍のUボートと、それを誘い込むためにアメリカ海軍が用意した偽装船との間で繰り広げられる激しい攻防戦が、物語の軸となります。

ストーリー

ドイツ軍のUボートを欺くため、アメリカ海軍は偽装船を運用していました。その偽装船の艦長を務めるのが、ロバート（ボブ）・キングスリー海軍少佐です。彼は任務を遂行する中で、ドイツ軍の女スパイ、アンナ・マリー・フォン・シュトイベンと出会います。アンナ・マリーはボブを誘惑し、情報を探ろうとしますが、二人の間には複雑な感情が芽生えます。

一方、酒場の歌手でダンサーのロリータもまた、ドイツ軍のスパイとして暗躍していました。彼女はリチャード・キャボット少尉を騙し、偽装船の正体を暴こうとします。様々な人物の思惑が交錯し、物語は予想外の展開を見せていきます。

キャスト

ロバート（ボブ）・キングスリー海軍少佐：ジョージ・オブライエン
アンナ・マリー・フォン・シュトイベン：マリオン・レッシング
ロリータ：モナ・マリス
リチャード・キャボット少尉：ゲイロード・ペンドルトン
エルンスト・フォン・シュトイベン大佐：ヘンリー・ヴィクター
フランツ・シラー大尉：ジョン・ローダー

ジョージ・オブライエンが演じる主人公ボブと、マリオン・レッシングが演じるアンナ・マリーの、敵同士でありながら惹かれ合う関係が見どころです。また、モナ・マリスが演じる妖艶なロリータも、物語に華を添えています。

特徴

この映画の特徴として、ドイツ語のシーンでキーとなる会話部分にのみ、英語字幕が表示される点が挙げられます。ただし、現代の映画のように画面に字幕を重ねるのではなく、サイレント映画のように黒背景に白文字の画面が挿入される形式が用いられています。これにより、当時の映画の雰囲気をより強く感じることができます。

まとめ

『海の底』は、第一次世界大戦という時代を背景に、スパイ活動、愛、裏切りが複雑に絡み合った作品です。Uボートと偽装船の攻防というアクション要素に加え、登場人物たちの人間ドラマが、観る者を惹きつけます。興味のある方は、ぜひ一度ご覧になってみてください。

外部リンク

海の底 - allcinema
大海の底 - KINENOTE
The Seas Beneath - オールムービー（英語）
Seas Beneath - IMDb（英語）
Seas Beneath - TCM Movie Database（英語）
Seas Beneath - Rotten Tomatoes（英語）

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