海底大戦争 スティングレイ

海底大戦争 スティングレイ

『海底大戦争 スティングレイ』（英：Stingray）は、1964年に英国でジェリー・アンダーソンによって制作された特撮人形劇です。日本では『海底大戦争』として知られており、アカエイを意味するStingrayというタイトルにふさわしい海底での冒険が展開されます。

設定

スティングレイは「海底安全パトロール隊」（WASP）の原子力潜水艦第3艦で、マリンビル基地を拠点にしています。艦長トロイ・テンペストとその副官ホーンズ・シェルダン、時に海底人の美女アクア・マリーナが乗り込み、地上侵略を企む海底勢力に立ち向かいます。物語は単なるアクションだけではなく、美しい海底世界の描写や、個性的な人間関係の展開、ユーモア溢れるキャラクターのやりとりが絡み合っています。

作品の歴史

この作品は、英国内で初めて全編カラーで撮影されたテレビシリーズであり、フジテレビでは1964年の秋から1965年の春にかけて放送されました。当初は「海底大戦争」としてスタートしましたが、第10話では日本のコメディアン・トニー谷のナレーションが加わり、『トニーの海底大戦争』というタイトルに変更されました。これにより、物語にはユーモラスな雰囲気が一層強まり、視聴者に親しみやすさを提供しました。

当時、海洋冒険物が流行しており、アメリカのテレビドラマ『原子力潜水艦シービュー号』や、日本の特撮映画『海底軍艦』などと同じく、アンダーソンの作品もこの流れの中に位置しています。特に、次作『サンダーバード』への展開が感じられる高いクオリティが評価されています。

登場人物

• - トロイ・テンペスト: スティングレイの艦長で冷静沈着な判断力を持つ。
• - ホーンズ・シェルダン: 副官でコミカルな口調が特徴。
• - アクア・マリーナ: 海底都市パシフィカの美女で無言の存在。
• - オインク: マリーナのペットのアザラシ、スティングレイのマスコット。
• - サム・ショア司令官: マリンビル基地の司令官で優れた指揮官。

メカニックス

スティングレイ号は、海底パトロールの主力艦としての機能を備えています。内部は広く、一部は潜航艇アクア・スプライトの搭載スペースがあります。主武器はスティング・ミサイルであり、高速での航行性能を誇ります。また、マリンビル基地はWASPの総合指令所として、海底での防衛機能も充実しています。

音楽と放送

英語版では主題歌は存在しなかったものの、日本語版では印象深いオープニング曲が用意されました。この作品は1964年、クラウンレコードからレコードが発売され、エンディング曲も用意されました。

『海底大戦争 スティングレイ』は、視覚的な美しさとキャラクターの魅力が凝縮された作品であり、特撮人形劇の中でも特に記憶に残る名作として、多くのファンに愛され続けています。

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