海底3万マイル

海底3万マイル

『海底3万マイル』は、1970年7月19日に公開された東映アニメーション製作の劇場用アニメ映画です。この作品は、石ノ森章太郎が完全にオリジナルのストーリーを書き下ろしたものであり、海洋冒険をテーマにしています。周囲の空前の宇宙や海底開発ブームを受けて制作された本作は、作品の中に多くのSF的要素を融合させることに成功しています。

映画の基本情報

本作は、全60分のワイド・フジカラー作品であり、優秀映画鑑賞会からも推薦を受けています。また、キャッチコピーとして「誰も知らない海の底で大戦争が始まった！」や「海の怪物、陸の暴れん坊」といった文句があり、映画の冒険心を引き立てています。

ストーリー概要

物語は、海洋研究所の少年イサムを中心に展開します。イサムはペットのチーターと共に海底探索を楽しむ日常を送っていましたが、ある日火山を訪れた際に美少女エンジェルと出会います。しかし、そこに現れたのは「火焔竜」と呼ばれる巨大なロボット怪獣でした。

エンジェルは、海底王国アトラスの王女であり、海底に住む人々が抱える問題を解決しようとしています。火焔竜は、エンジェルの父である海底王の敵で、かつて地上での侵略を試み失敗した王一族の末裔によって操られています。物語はイサムがエンジェルたちと協力してこの火焔竜に立ち向かう形で進行していきます。

登場キャラクター

• - イサム：主人公であり、冒険心あふれる少年。サッカーが得意。
• - エンジェル：アトラスの王女で、美少女。強気な性格。
• - オクトパス：エンジェルの護衛役の長身男性。
• - タトル：エンジェルの護衛役の小太り男性。
• - 火焔竜：エンジェルたちの敵であるロボット怪獣。
• - 地底王マグマ7世：火焔竜を操る悪役。

映画制作の特徴

本作では、テレビアニメを手がけるスタッフが集められ、制作には特に配慮がなされています。また、各キャラクターの作画は分業制を採用し、それぞれの専門家が主人公と敵役、怪獣などのデザインを担当しました。音楽の担当は渡辺岳夫であり、劇中には行進曲やタンゴなどの多彩な楽曲が盛り込まれています。

結末

イサムと彼の仲間たちは火焔竜を制圧し、地底国を救うことに成功します。この戦いを通じて、海底国アトラスに平和を取り戻したのです。しかし、地上では火山の噴火が始まり、その背後に隠された真実は誰も知りません。この物語は海洋冒険の枠を超え、友情や勇気、そして正義を描いた作品だと言えるでしょう。

映画の影響

『海底3万マイル』は、その後のアニメ作品に多くの影響を与えました。また、上映時期には特撮や他のアニメと合わせて上映されるなど、当時の子供たちにとって大きな話題となりました。今でもこの作品は、アニメ史において特別な位置を占めています。

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