海獺島 (神奈川県)

海獺島（あしかしま）は、神奈川県横須賀市の久里浜港沖に位置する、二つの岩礁からなる無人島です。その名の由来は、明治時代中期までニホンアシカが生息していたことにあります。

島の西側の岩礁には、海獺島灯台が設置されています。この灯台は1916年（大正5年）に建立され、東京湾を航行する船舶の安全を見守り続けています。

また、もう一方の岩礁には、波と風の観測を行うアシカ島海象観測ステーションが設置されています。このステーションで得られた情報は、ナウファス（沿岸域情報提供システム）を通じてリアルタイムで公開され、航行する船舶や関係機関に提供されています。

海獺島の周辺海域には、航行上の注意点があります。島の東南東約360メートルに位置する笠島は、略最低低潮面で0.9メートル干出する岩礁です。他にも危険な暗礁が点在するため、東方位標識として笠島灯浮標（かさしまとうふひょう）が設置されています。この灯浮標は、海獺島と笠島灯浮標の間が危険水域であることを示しています。

しかしながら、標識が設置された後も、プレジャーボートによる座礁事故が発生しています。周辺海域を航行する際は、十分な注意が必要です。海図や航海情報を確認し、安全な航路を航行するように心がけましょう。

海獺島は無人島であり、観光施設などは一切ありません。しかし、その歴史や役割を知ることで、東京湾の航行安全を支える重要な存在であることが理解できます。航海の際には、海獺島の存在を意識し、安全な航行を心がけてください。

ポイントまとめ

海獺島は、かつてニホンアシカが生息していた無人島。
海獺島灯台が設置され、航行安全に貢献。
アシカ島海象観測ステーションで得られた情報は、ナウファスを通じて公開。
周辺海域には笠島などの危険な暗礁が存在し、笠島灯浮標が設置されている。
* プレジャーボートによる座礁事故が発生しており、航行には十分な注意が必要。

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