海軍スペツナズ

海軍スペツナズ(Naval Spetsnaz)について

海軍スペツナズ、正式にはロシア海軍の特殊部隊で、別名ロシア潜水夫コマンドと呼ばれています。その愛称は「Frogmen」です。この部隊は、独立海上偵察所や対抗水中展開部隊・施設から構成され、ロシア連邦軍参謀本部情報総局の下に置かれています。

隊の沿革

この特殊部隊は1941年に設立され、沿岸任務を担う特殊任務中隊として活動を開始しました。1945年の第二次世界大戦終結に伴い、一時的に解隊されましたが、冷戦期に入ると再編されて「海軍スペツナズ」として新しい海上偵察所が設立されました。1970年代にはアンゴラやベトナムなどの国々で特殊作戦を実施しました。 1991年から1992年にかけてソビエト連邦が崩壊すると、ウクライナSSRのオチャキフに駐屯していた第1464独立海軍偵察所がウクライナ海軍に移管され、再編成が行われました。これにより、ウクライナ特有の特殊作戦軍へと発展しました。

海軍スペツナズは1995年の第1次チェチェン戦争や2008年の南オセチア紛争においても重要な役割を果たしており、特に南オセチア紛争では第420独立海上偵察所がグルジア海軍艦艇を爆破する任務を遂行しました。

編成構成

海軍スペツナズは、以下の部隊から成り立っています。まず独立海上偵察所には、太平洋艦隊に属する第42独立海上偵察特別部隊センター『チーム・ホルニャーイ』、黒海艦隊の第431独立海上偵察所、北方艦隊の第420独立海上偵察所、バルチック艦隊の第561独立海上偵察所があります。

対抗水中展開部隊は、各地に配置されており、例えばペトロパブロフスク・カムチャツキーに第101PDSS分遣隊、セバストポリに第102PDSS分遣隊、ノヴォロシースクに第136PDSS分遣隊などが存在します。これらの部隊は、いずれも特殊な潜水作戦や水中での展開任務を行うことを主眼としています。

使用される装備

海軍スペツナズの隊員は、一般的な歩兵装備に加えて、特有の武器や装備を使用します。主なものには、SPP-1水中拳銃、APS水中銃、そしてピラニア特殊潜航艇やトリトン1・トリトン2といった特殊潜航艇、さらにはアクラ水中スクーターなども含まれています。これらの装備は、隊員が水中環境で優れた戦闘能力を発揮するために必要不可欠なものであり、数々の過酷な任務を遂行するために活用されています。

まとめ

海軍スペツナズは、ロシア海軍の中でも特に能力が高く、厳しい訓練を受けた精鋭部隊です。その活動は、各地の特殊作戦において多大な影響を及ぼしており、歴史的に見ても重要な役割を果たしてきました。今後の活動にも注目が集まります。

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