海軍航空システム・コマンド

海軍航空システム・コマンド（NAVAIR）について

海軍航空システム・コマンド（NAVAIR）は、アメリカ海軍に対して航空機およびその搭載兵器の物的支援を提供する重要な機関です。1966年に海軍兵器局の後継として設立され、海軍の各種システム・コマンドの一つとして機能しています。NAVAIRの本部はメリーランド州パタクセント・リバー海軍航空基地に位置し、国内外の計10ヵ所の施設で軍人や軍属が働いています。

NAVAIRの使命

NAVAIRの主な任務は、海軍の兵士や海兵隊員が使用する航空機、兵器、システムに対して、ライフサイクルサポートを提供することです。具体的には、研究、設計、開発、システム設計、調達、試験・評価、訓練施設や装備、さらには修理や改修、さらには就航機に関する技術や兵站支援まで、多岐にわたる業務が含まれます。

組織構成

NAVAIRは、プログラム管理、契約、研究・技術、試験・評価、兵站・産業運用、共同運用、監査、助言の8つの機能から成り立っています。これらの機能を通じて、プログラム・エクゼクティブ・オフィサー（PEO）やプログラム・マネージャーに対して必要な支援を提供し、プロジェクトの費用やスケジュール、要件に関して責任を持つ体制を整えています。

NAVAIRの拠点

NAVAIRの本部であるパタクセント・リバー海軍航空基地に加え、アメリカ全土に8ヵ所、さらに海外に2ヵ所の施設があります。以下に特徴的な施設をいくつか紹介します。

• - パタクセント・リバー海軍航空基地（メリーランド州）：航空機およびシステムの開発、試験・評価を行う重要な拠点。
• - レイクハースト海軍航空技術基地（ニュージャージー州）：支援装置や航空機の発射・回復装置に関する業務を行っています。
• - オーランド（フロリダ州）：訓練システム、教育システムの開発に特化した施設。
• - チャイナレイク海軍航空兵器基地（カリフォルニア州）：兵器やシステムの開発・試験を責任を持って実施しています。

これらの拠点の中には、就航機支援センターや垂直離着陸教育研究本部も含まれており、海軍航空機に対する広範なサポート体制が敷かれています。

組織の連携

NAVAIRはアメリカ海軍作戦部長と密接に連携しており、プログラム・エクゼクティブ・オフィサー（PEO）に対して人材や資源を供給。各PEOは、国防調達プログラムを実施する責任を担い、NAVAIRの方針に従って業務を進めています。これにより、各プロジェクトが効率的に推進される体制が機能しています。

関連組織

NAVAIRは海軍航空エンタープライズの一部であり、他の組織との連携も行っています。これにはアメリカ陸軍資材コマンドや海軍艦隊管理、空軍資材コマンドも含まれており、防衛関連の各種プログラムが円滑に運営されています。

まとめ

NAVAIRは、アメリカ海軍の航空機や兵器に関する包括的な支援を提供し、国の防衛力を支える重要な役割を担っています。航空システムの開発から運用、維持に至るまでの広範なサービスを提供し、信頼性の高い航空戦力を確保しています。

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