海鷹丸

海鷹丸の概要

海鷹丸（うみたかまる）は、東京海洋大学海洋科学部が所有する練習船かつ海洋調査船で、2000年に就航した4代目の船です。この船は、1973年に運行された3代目の海鷹丸を引き継ぐ形で、三井造船玉野事業所にて建造されました。

練習船としての役割

歴代の海鷹丸は、水産学及び水産業の関連分野における技術と知識を学生たちに育成するための乗船実習を行ってきました。特に、海や水産学の研究方法や観測技術の涵養に力を入れており、この船での実習には航海実習、漁業実習、海洋観測実習が含まれています。これにより、学生たちは実践的なスキルを身に付けることができます。

先端機器の搭載

海鷹丸は、その建造時期における地球環境問題や海洋開発、海洋生物資源への関心の高まりを受け、最新の調査機器を搭載することが期待されました。この船は「海洋環境と水産業の未来を拓く練習船」として位置付けられており、未来の研究者や技術者を育成するために設計されました。

建造の目標

海鷹丸は、次のような目標を掲げて建造されました。

• - 操船機能の充実
• - 快適な居住環境
• - 環境にやさしい設計
• - 優れた漁労設備の導入
• - 最新鋭の観測および研究設備
• - 教育面での21世紀のニーズに対応した設備

特徴

海鷹丸は太平洋、インド洋、南氷洋などでの乗船実習教育や調査研究を行い、水産専攻の学生には高度な海技教育を提供しています。具体的には、マグロ延縄装置やトロール漁装置、ARGOブイなど各種計測機器を装備しており、特に南極海観測航海では日本の南極観測隊との共同観測も行われています。

歴代の海鷹丸

海鷹丸は歴代にわたり活躍してきました。
1. 初代海鷹丸: 1949年に改装され、756トンで運行。1956年には民間に売却されました。
2. 2代目海鷹丸: 1955年に竣工し、1,452トンで運行。南極観測にも関与しました。
3. 3代目海鷹丸: 1972年に竣工し、1,828.66トンの性能を持っていました。
4. 4代目海鷹丸: 現在の船で、2000年に竣工しました。

これらの歴代の海鷹丸は、いずれも東京海洋大学の教育と研究において重要な役割を果たしてきました。

参考文献

本船に関する詳細な資料は、三井造船株式会社が発行する「らん : 纜」に記載されています。また、東京海洋大学の公式ウェブサイトでも最新情報が確認できます。

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