消耗部品

消耗部品とは

消耗部品とは、機械や装置を構成する部品のうち、使用に伴い摩耗、劣化、疲労などによってその機能が低下し、最終的には交換が必要になる部品のことです。これらの部品は、機械の性能を維持するために、一定期間または一定の使用時間ごとに定期的に交換されるように設計されています。そのため、定期交換部品とも呼ばれます。

概要

機械装置は、使用とともに必ず状態が変化し、摩耗が進みます。消耗部品は、このような機械装置の整備において、定期的な交換が予定されている部品です。消耗部品を定期的に交換することで、機械装置の性能を一定の範囲内に保つことができます。しかし、消耗部品の中には、交換しなくても設計上の性能を満たすものもあります。ただし、その場合、動作は保証されません。また、消耗部品は、一般的に保証期間の対象外となることが多く、例えば液晶ディスプレイのバックライトのように、製品全体の保証期間とは別に設定されている場合があります。

消耗部品を交換せずに使い続けると、他の機構に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、劣化した密閉材は、漏れの原因になったり、潤滑油に混入して不具合を引き起こしたり、防水機能を損なったりします。このような理由から、安全性を確保するために定期的な点検が義務付けられている機械装置では、消耗部品の交換も法令によって規定されています。

状態変化と部品の種類

以下に、機械要素の種類別に、どのような状態変化が消耗部品と見なされるのかを説明します。ただし、同じ機械要素でも、製品によって消耗部品として扱われない場合もあります。

摩耗によるもの

摩擦によって摩耗し、適切な動作ができなくなる部品です。

軸受け：ボールベアリング、ローラーベアリング、ブッシュ、リニアガイドなど
レール：鉄道のレール、電化製品のガイドレールなど
モーター：電極やベアリングなどの摩耗により交換される
磁気ヘッド：テープなどとの摩擦による摩耗で、適切な再生や記録ができなくなる
ベルト：平ベルト
歯車：平歯車、はすば歯車

劣化によるもの

摩擦などによって劣化し、適切な動作ができなくなる部品です。

センサー類：フォトダイオードやランプなど、一定期間使用すると劣化して正常な機能が得られなくなる
液晶パネル：液晶そのものの劣化やバックライトの劣化など

汚れによるもの

フィルター類：洗浄や清掃が困難なフィルター、特に微細な埃を除去するフィルターに多い

疲労によるもの

ベルト：タイミングベルトなど

関連項目

消耗品 - 使い捨てされるもの
自動車検査登録制度（いわゆる車検）

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