涙の夕焼け

KANが1996年8月27日に発表した、通算21枚目にあたるシングル作品が「涙の夕焼け」です。この楽曲は、同年5月27日に先行して発売された10作目のオリジナルアルバム『MAN』に収録されていた楽曲の1曲目を、シングルとして改めてリリースしたものです。

「涙の夕焼け」楽曲詳細

表題曲である「涙の夕焼け」は、フジテレビ系列で当時放送されていたワイドショー番組『ビッグトゥデイ』のエンディングテーマ曲として採用されました。

楽曲は全体を通して叙情的な雰囲気を湛えており、特に印象的なのは、その冒頭部分にアナログレコード特有のノイズ音が効果的に取り入れられている点です。このノイズは、どこか懐かしさや切なさを感じさせる効果をもたらしています。

編曲はKAN自身と、アレンジャーとして著名な十川知司氏が共同で手掛けています。十川氏がKANの楽曲の編曲を担当するのは、過去にシングル「まゆみ」のカップリング曲として収録された「フランスについた日（Re-arranged）」以来のこととなります。

この楽曲のレコーディングには、KAN（ボーカル、コーラス、キーボード）と十川知司氏（キーボード）に加え、以下のミュージシャンが参加しています。

西川進（ギター）
森達彦（シンセサイザープログラミング）
北岡徹也（シンセサイザープログラミング）
曳田修（コーラス）
鈴木弘明（コーラス）

カップリング曲「Permanent Dragon」

シングルのカップリングとして収録されている楽曲は「Permanent Dragon」です。この曲は、同年5月18日から7月13日にかけて開催されたKANのコンサートツアー『LA TOUR DOMESTICA DEL'ESTATE DAL DICIOTTO MAGGIO AL TREDECIM LUGIO』のオープニングナンバーとして披露されていた楽曲です。

収録されている音源はスタジオ録音ではなく、1996年6月22日に中野サンプラザで行われたこのツアーの公演において実際に演奏されたライブ音源が使用されています。ライブならではの臨場感がそのままパッケージングされています。

この楽曲の演奏には「ヤン嶋田とニュー・ブリーフ」という名義がクレジットされており、編曲はKAN自身が担当しています。

収録曲リスト

このシングルCDには、以下の3曲が収録されています。全ての楽曲の作詞・作曲はKANが手掛けています。

1. 涙の夕焼け
編曲：KAN・十川知司
2. Permanent Dragon（演奏：ヤン嶋田とニュー・ブリーフ）
* 編曲：KAN
3. 涙の夕焼け（キャラオケ）

「涙の夕焼け」は、KANの音楽性の一端を示す叙情的で実験的な要素も含んだ一曲であり、当時のテレビ番組のテーマ曲としても親しまれました。カップリングのライブ音源と共に、当時のKANの活動を垣間見ることができる作品と言えるでしょう。

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