涼風 (駆逐艦)

駆逐艦「涼風」について

「涼風」は、日本海軍の駆逐艦として知られ、白露型の一艦です。1935年に建造が開始され、その設計は海風型駆逐艦に基づいています。当初、「涼風」を含む駆逐艦の建造計画がありましたが、軍の規模縮小に伴い建造は中止されました。以降の艦は朝潮型に改設計されることとなります。

艦歴の概要

太平洋戦争前

「涼風」の建造は1935年に始まり、1937年に進水しました。竣工は同年の8月31日で、駆逐艦の艤装長に井上良雄少佐が任命されました。最初の任務は、第24駆逐隊に所属し、中国大陸での第二次上海事変に参加することでした。

1938年には艦長や艦隊司令が交代し、「涼風」は活発に任務をこなしていきます。特に1940年には紀元二千六百年を祝う観艦式に参加したことも知られています。

太平洋戦争緒戦

第二次世界大戦が始まると、「涼風」は南方部隊に編入され、レガスピー上陸作戦や蘭印攻略作戦などに参加しました。1942年には、複数の戦闘において敵潜水艦から攻撃を受けることもあり、命中した魚雷によって浸水したこともあります。この時、艦内の9名が戦死しました。

修理を行った「涼風」は、その後も引き続き、様々な輸送作戦に関与しました。特に、ガダルカナル島の戦いでは重要な役割を果たし、艦隊の護衛任務や増援部隊の輸送を行っていました。

ガダルカナル島及びその後の戦い

ガダルカナルに関する戦闘では、輸送船団の護衛を担当し、数回の空襲にも遭遇しました。これにより艦載機に被害を受けたり、仲間の艦艇の損失も経験しました。また、数回の外洋作戦では主力艦隊との協力も行っていました。

沈没

1944年1月、ポナペ島付近での任務中に「涼風」は米潜水艦の攻撃を受け、沈没する運命に遭遇します。最終的には、攻撃の結果、艦長を含む多数の乗組員が戦死し、艦は失われました。沈没に伴って、艦艇籍からも除籍されました。

歴代艦長の変遷

「涼風」には数名の艦長が任命されましたが、その中でも井上良雄少佐と田中正雄中佐が就任していた期間が長く、艦の指揮に重要な役割を果たしました。

参考文献

様々な文献から「涼風」に関する情報は集められています。この艦は、日本海軍における艦艇史の中でも記憶に残る存在と言えるでしょう。特にその活動は、太平洋戦争の戦況を理解する上で欠かせないものです。

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