淘宝網

タオバオ網（Taobao）の概要

タオバオ網は、中華人民共和国に所在する主要なオンラインモールで、2003年にアリババ・グループの創業者であるジャック・マーによって設立されました。浙江省杭州市に本社を構え、短期間で中国のオンラインショッピング市場で圧倒的なシェアを獲得しました。タオバオの名は「見つからない宝物はない、売れない宝物はない」という意味を持ち、買い物を楽しむ人々にとっての宝物の宝庫を象徴しています。

急成長を遂げたオンラインモール

タオバオは設立から2年も経たないうちに、オンラインショッピング市場で約70%のシェアを獲得しました。2006年12月までには、会員数が3000万件を超え、その年の取引額は169億元に達しました。2008年第1四半期には取引額が188億元を超え、B2C（企業対消費者取引）モデルの試験が始まりました。出店に関しては、初期投資が不要で、携帯電話と身分証明書さえあれば開店できるという利点があります。

しかし、ジャック・マーが出店者に対して「招財進宝（Zhaocaijinbao）」の約束を破った際には、出店者側から反発を受けましたが、最終的には和解しました。タオバオの決済は、アリペイ（支付宝）を通じて行われ、所有者であるアリババ・グループのサービスが活用されています。

多彩な商品と大手企業の参加

タオバオでは、サムスン電子やハイアールをはじめとする企業が出店しています。同サイトに進出した日系企業の例として、ユニクロがあります。ユニクロは2009年4月にオンラインショップをオープンし、開業11日間で取引件数が3000件、売上は30万元を超え、全国の実店舗の業績を上回る集客力を発揮しました。

2009年6月30日時点で、タオバオのユーザー数は約1億4500万人に達し、中国のインターネットユーザー（約5億人）のうち約42.9%を占めるほどの規模に成長しています。また、2009年上半期の取引総額は809億元に達しました。その商品の売上高トップ10には、日用品やファッション、携帯電話、化粧品などが含まれています。

経済的な成長と展望

2008年のタオバオの取引総額は999億6000万元に達し、前年比で2.31倍の成長を遂げました。2009年の上半期にも前年同期比87.7%増の成長を記録し、情報収集や流通の革新により、金融危機にも関わらず成長を続けることができました。特にB2Cビジネスでは顕著な成長が見られ、2009年の上半期の売上は2008年通年の3倍となりました。

2010年6月には、ヤフーとの提携により「Yahoo!チャイナモール」や「淘日本」といった新たなサービスを導入しましたが、両者は2012年にサービスを終了しました。

まとめ

タオバオは、国際的な舞台においても競争力があるオンラインショッピングのプラットフォームとして成長を続けており、今後の展開にも多くの注目が集まっています。

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