淡島 (沼津市)

静岡県沼津市の淡島：自然とリゾートが織りなす魅力

淡島は、静岡県沼津市に位置する、駿河湾に浮かぶ美しい島です。内浦湾と江浦湾の境に位置し、その独特な地形は、海底火山の火道が隆起し、長年の侵食によって形成された火山岩頸によるものです。これは、近隣の静浦山地とも共通する成因を持っています。その景観の美しさから、「ぬまづの宝100選」にも選ばれています。

淡島の歴史と概要

島全体が沼津市内浦重寺という住所を持ち、土地は内浦地区の住民によって共同所有されています。現在は定住者はいませんが、あわしまマリンパークや淡島ホテルの従業員が常駐し、島の管理を行っています。

かつて無人島だった淡島には、1940年に第二海軍技術廠の「音響兵器部 淡島臨海実験場」が設置されました。終戦後、軍事施設は撤去され、その後は少数の漁民が定住するようになりました。

1964年には淡島海洋交園として開業し、1980年代には東京相和銀行のオーナー、長田庄一によってリゾート開発が進められました。その結果、水族館、プール（現在は釣堀）、パターゴルフ場（現在は廃止）を中心とした「あわしまマリンパーク」が開業し、多くの観光客が訪れるようになりました。

交通とリゾート施設

淡島へのアクセスは、かつては珍しい海上ロープウェー（全長330m）が利用されていましたが、2008年に休止、2017年に撤去されました。現在は小型船舶が本土との間を結んでいます。1991年には、長田のバブルの象徴とも言える超高級リゾートホテル「淡島ホテル」が開業しました。東京相和銀行は1999年に経営破綻しましたが、淡島ホテルとマリンパークは別会社によって運営が引き継がれ、現在も営業を続けています。

ホテルは2018年にグッドリゾート淡島ホテル、2020年にはウィンダムグランド淡島と名称を変更しましたが、2021年に再び淡島ホテルに名称を戻しました。

自然と文化

リゾート開発の過程で弥生時代の遺跡が発見され、土器が出土しました。島の山頂には淡島神社が鎮座し、貴重な昆虫も生息するなど、自然豊かな一面も持ち合わせています。散策路も整備されており、気軽に自然を楽しむことができます。

淡島を舞台とした作品

淡島は、特撮テレビドラマ『ウルトラQ』の第2話に登場し、海上ロープウェイが巨大猿に襲撃されるシーンが撮影されました。また、人気アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』の舞台の一つとしても登場し、淡島ホテルが「ホテルオハラ」として描かれています。ホテルではコラボレーション企画も実施され、多くのファンが訪れています。

淡島は、豊かな自然、歴史、そしてリゾート施設が調和した、魅力あふれる島です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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