深沢車庫

湘南モノレール深沢車庫

湘南モノレール江の島線の安全な運行を支える重要な施設の一つに、神奈川県鎌倉市梶原に所在する「深沢車庫（ふかさわしゃこ）」があります。ここは、湘南モノレールの車両基地としての役割を担っています。

立地とアクセス

深沢車庫は、江の島線の中間駅である湘南深沢駅のすぐ北西側に位置しています。駅からは車庫への入出庫線が分岐しており、この線路を通じて、湘南深沢駅を始発や終点とする一部の列車が設定されています。これにより、列車運用上の重要な拠点となっています。

機能と役割

この車両基地の主な機能は、湘南モノレールの全7編成の車両を夜間などに停めておく留置です。加えて、運行を終えた車両の洗浄や、車両が安全に運行できる状態かを定期的に確認する検査業務もここで行われています。湘南モノレールの特性上、車両の整備は他の鉄道車両とは異なる点もあり、専門的な技術が求められます。

歴史と建設

深沢車庫は、湘南モノレールの開業に先立つ1970年1月15日に完成しました。建設にあたっては、広大な土地が必要となり、現在の場所に約3800坪（約12,560平方メートル）の農地を買収して用地を確保しました。この土地に、車両基地としての機能を効率的に行える施設が建設されました。

施設構造

施設は複数階建てとなっており、それぞれの階に異なる機能が割り当てられています。

1階には、車庫全体の運営を管理する事務所や、列車の運行状況を把握し指示を出す運転指令室が設けられています。
2階は、車両の車体を詳しく点検するための点検場として利用されています。
3階では車両の屋根の上に設置された機器類（集電装置や空調設備など）の点検や修理が行われます。
4階では走行に不可欠な台車の点検・修理が行われます。

このように、車両のあらゆる部分に対応できるよう設計されています。

規模

深沢車庫には、一度に最大で18両の車両を留め置く能力があります。湘南モノレールは現在、5000系電車が運用されており、その全編成を収容し、さらに予備の留置スペースも確保されています。

特色

この車両基地の敷地内には、湘南モノレールをかつて支えた車両の一部が展示されています。特に、2016年に現役を引退した500形電車の中から、551編成のカットモデル（車両の一部を切断して展示したもの）が置かれており、来訪者や関係者が過去の車両に触れることができる貴重な存在となっています。

所属車両の変遷

湘南モノレールの運行開始以来、深沢車庫には時代の変化とともに異なる形式の車両が所属してきました。

過去の所属車両：300形電車、400形電車、500形電車
現在の所属車両：5000系電車

これらの車両が、日夜、深沢車庫でメンテナンスを受け、湘南の空を駆け巡る安全な旅を提供しています。

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