清水市代

清水市代：将棋界の巨星

清水市代（しみず いちよ）は、1969年1月9日に東京都東村山市に生まれた、日本将棋連盟に名を刻む女流棋士です。彼女は高柳敏夫名誉九段の門下生であり、女流棋士番号は7でした（2011年3月31日までは19）。東京都立清瀬高等学校を卒業し、将棋の世界に入りました。

女流棋士としての足跡

清水が将棋と真剣に向き合うようになったのは、中学に入ってからのことです。彼女の父が自宅で将棋教室を開いていた影響で、将棋の手ほどきを受けましたが、小学生の頃は外遊びを好んでいました。しかし、怪我をしたことがきっかけで将棋に向き合うようになり、1983年には第15回女流アマ名人戦で優勝し、プロ棋士を目指しました。当初、父親はその夢に反対しましたが、清水は「てっぺんを目指す」と宣言し、ついに1984年に高柳に入門を果たしました。彼女は、1985年4月1日に女流棋士（女流2級）としてデビューし、これが女流育成会制度による初のプロ入りとなりました。

女流プロとしての彼女は、その後すぐに名を馳せることになります。1987年度には第14期女流名人位戦で初のタイトルを獲得し、林葉直子や中井広恵と共に女流三強として知られるようになりました。1996年には、女流四冠を達成し、「女羽生」とも称されました。これは、同時に羽生善治が七冠を保持していた時期です。

業界内での影響力

清水は、女流棋士会の会長を2015年6月から2017年6月まで務め、その後は常務理事に就任しました。彼女が女流棋士の常勤理事になったのは、史上初の快挙です。この役職により、将棋界における女性の地位向上に貢献しています。

清水は、コンピュータ将棋ソフトとの対戦や、年齢に関係なく将棋界に挑み続ける姿勢が高く評価されています。彼女は、何度も記録を打ち立て、女流棋士としての存在感を示してきました。特筆すべきは、40歳1か月で女流名人を獲得し、最年長記録を樹立したことです。

さまざまな顔

近年、清水は将棋教室「ショウギ・キッズ・ハウス」を設立し、次世代の棋士たちを育成しています。その一方で趣味には読書や茶道、家庭菜園を楽しむなど、多彩な一面も持ち合わせています。また、テレビに出演し、将棋の魅力を広める役割も果たしています。

数々の栄誉

彼女は多くの表彰を受けており、1996年には文部大臣表彰を、2000年には東村山市民栄誉賞を受賞しました。女流棋士として初めての女流七段に昇段したのは、2020年4月のことです。

清水市代は、将棋界において確固たる地位を築きながら、次世代にもその足跡を残し続けています。彼女の努力と実績は、多くの棋士にとっての目標であり、尊敬される存在です。

もう一度検索