清水汪

清水汪のプロフィールと業績

清水汪（しみず ひろし、1926年10月5日生まれ）は、日本の大蔵官僚であり、特に環境行政の分野で重要な役割を果たした人物です。彼は2014年4月18日に肺炎により逝去し、叙正四位を追贈されました。　

学歴と初期の経歴

彼は静岡県出身で、1944年に静岡県立静岡中学校を卒業。陸軍士官学校に在籍している際に敗戦を迎え、その後、旧制静岡高等学校を経て東京大学法学部政治学科に進学しました。在学中の1950年、国家公務員6級職試験に合格し、公務員としてのキャリアが始まります。1951年4月には大蔵省に入省し、文書課に配属されました。

大蔵省でのキャリア

清水は、大蔵省にて数々の重要な職に就きました。1953年には日本橋税務署長に就任し、その後もさまざまな役職を歴任しました。具体的には、大蔵省大臣官房参事官、銀行局での銀行課長や総務課長、内閣官房内閣審議室長兼内閣総理大臣官房審議室長を経て、1980年には関税局長に就任しました。

1981年からは環境庁企画調整局長を務め、1982年11月30日には環境事務次官に任命されました。こうした役職を通じて、清水は環境政策の策定や実施に大きく関与し、環境保護に向けた取り組みを推進しました。　

退官後の活動

退官後も彼は活動を続け、農林中金総合研究所の理事長や金融情報システムセンターの理事長を務めました。1994年には日本セキュリティ・マネジメント学会の会長に就任し、1995年には地球・人間環境フォーラムの理事長としても活躍しました。また、静岡精華学園の理事長を担当し、教育・研究の発展に寄与しました。　

受章と評判

彼の業績は広く認知されており、1997年には勲二等旭日重光章を受章しています。清水の活動は環境行政のみならず、金融や教育の分野にまで及び、その多岐にわたる貢献が多くの人々に尊敬されています。

出版物

また、彼は著作も手掛けており、1994年には『水と緑を守る農林水産業 地球環境の再生をめざして』を出版しています。この書籍は、地球環境に対する意識を高めることを目的に、農林水産業の重要性を示し、未来のための提言を行っています。

清水汪は、官僚としての活動にとどまらず、環境問題について深く考え、さまざまな施策に取り組んだ成果を、今もなお多くの人々が受け継いでいます。

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