清沢忠彦

清沢忠彦の野球人生

生い立ち

清沢忠彦（きよさわ ただひこ）は、1938年4月24日に福岡県で生まれました。彼の父親は朝鮮半島で働いていたため、戦後に帰国し福岡で育ちました。ここで彼は野球を始め、中学時代からその才能を発揮し始めました。

高校時代

岐阜県立岐阜商業高等学校に進学した清沢選手は、高校野球の名門であるこの学校で4回の甲子園出場を果たしました。特に1年生からエースとして活躍し、1955年には夏の甲子園予選で決勝に進出しましたが、惜しくも四日市高の高橋正勝投手に抑えられ敗北を喫しました。その後も彼は高校生活の中で数々の試合を経験し、1956年の春の選抜大会では中京商の安井勝投手との投げ合いが話題となりましたが、惜しくも準優勝に終わりました。

同年の夏の選手権でも決勝進出を果たしましたが、平安高の岩井喜治投手によって敗れ、再び準優勝となりました。清沢選手の活躍は、同校の仲間たちとともに多くの名勝負を生み出しました。

大学生活

卒業後、清沢は慶應義塾大学に進学し、東京六大学野球リーグでプレーしました。彼は大学野球の舞台でも力を発揮し、優勝を目指しましたが、早稲田大学などの強豪相手に苦しむ場面もありました。特に1960年秋季リーグの早慶六連戦では、早稲田との接戦に臨みましたが、悔しい結果に終わりました。それでも大学生活の中で防御率1.48、奪三振214という素晴らしい数字を残し、その名を轟かせました。

社会人野球

大学卒業後は住友金属に入社し、社会人野球でも活躍しました。1964年10月には東京オリンピックのデモンストレーションゲームに登板し、実力を示しました。翌年には都市対抗野球選手権で決勝に進出しましたが、電電近畿に敗れ準優勝。その後も1966年には再び都市対抗の決勝進出を果たしますが、熊谷組にサヨナラ負けし再度準優勝となりました。この年、清沢選手は久慈賞を受賞し、その実力が評価されました。

引退後

清沢はアマチュア野球世界選手権日本代表にも選ばれ、日本の優勝に貢献。その後は住友金属野球団監督に就任し、若手選手の育成に力を入れました。引退後の1971年からは高校野球甲子園大会の審判員として19年間のキャリアを持つなど、野球界に多大な影響を与え続けました。

清沢忠彦選手の人生は、数々の輝かしい成果と共に、野球に対する情熱と貢献で満ちたものでした。彼の存在は、今でも多くの人々の記憶に残っています。

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