清高宗継皇后

清高宗継皇后について

清高宗継皇后（しんこうそうけいこうごう）は、清の乾隆帝の第二皇后であり、ナラ氏の出身である。彼女はその生涯を通じて、数々の困難と栄光の中で生き抜いた女性であり、清朝の歴史において重要な役割を果たした。

生い立ちと婚姻

継皇后は、乾隆帝より7歳年下で、生まれた家は満洲鑲藍旗の一族で、ネルブ（訥爾布）の娘である。彼女は雍正11年（1733年）に当時の宝親王である弘暦に嫁ぎ、まず側福晋としてその生活を始める。これにより、彼女は皇族の一員となった。

乾隆2年（1738年）、彼女は嫻妃に昇封され、その後も晋升を重ねた。乾隆10年（1745年）には嫻貴妃となり、乾隆13年（1748年）には皇貴妃に昇進した。最終的には乾隆15年（1750年）に皇后に任じられ、多くの女性たちが竞争した中での栄誉であった。この昇進には、彼女の夫である乾隆帝の母、崇慶皇太后の強い後押しがあったと言われている。

出産と家庭生活

継皇后は、乾隆帝との間に三人の男児と一人の女児をもうけた。この中で最も知られているのは、永璂（えいき）で、彼は唯一成人に至った。しかし、彼の幸福な発展は、後に乾隆帝の寵愛を失うこととなり、儲君や親王としての地位を与えられなかった。このことは、継皇后にとって悲しい出来事となった。

皇后の年齢と権力の変遷

乾隆30年（1765年）、継皇后は乾隆帝の江南巡幸の際、帝の不興を買い、直接故郷の北京に送還されることになる。この事件の背景には、彼女が当時禁忌とされていた断髪を行ったとの説があるが、詳細は定かではない。帰京後、彼女は実質的に皇后の地位を奪われてしまった。そして継皇后の地位はそのまま維持されながらも、名実ともに皇后から外されてしまった。

死後の扱い

乾隆31年（1766年）、継皇后はこの世を去る。彼女の葬儀は、皇貴妃の格式で執り行われ、皇帝の裕陵には埋葬されていない。特筆すべき点として、彼女には諡号が与えられず、唯一の子である永璂も、後に何の高い身分も得ることができなかった。

登場作品

継皇后の生涯は、いくつかの映画やテレビドラマにおいても描かれている。2017年の中国・フランスの映画『背徳と貴婦人』ではファン・ビンビンが演じ、さらにテレビシリーズ『乾隆王朝』や『如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』などでも取り上げられている。継皇后の複雑な人生は、多くの作品にインスピレーションを与えている。

このように、清高宗継皇后はその生涯を通じて波乱に満ちた歴史の中で貴族として生き、その行動や選択は清朝の多くの事柄に影響を及ぼした。

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