渋谷TOEI

渋谷TOEIについて

渋谷TOEI（しぶやとうえい）は、東京都渋谷区渋谷1丁目に位置する映画館で、かつては渋谷東映プラザ内にありました。この映画館は、1953年11月18日に東映の直営劇場として初めてオープンしました。開館初日の上映作品は、片岡千恵蔵が主演する時代劇映画『日輪』であり、これは東映初のオールカラー作品でもありました。しかし、2022年12月4日に営業を終了し、長い歴史に幕を下ろしました。

歴史

渋谷TOEIの歴史は、1953年にまで遡ります。当初は「渋谷東映」および「渋谷東映地下」としてスタートし、1963年9月には地下の施設が「渋谷パラス」に改称されました。1966年の一時期、渋谷パラスは『渋谷松竹』に名前が変更され、松竹作品も上映されていました。後に1990年には再開発のため、一時閉館しましたが、1993年に渋谷東映プラザとして新しくオープンしました。

この新しいビルの7階には「渋谷東映」、9階には「渋谷エルミタージュ」が設置され、定員はそれぞれ407人と299人でした。屋内には、時代に合わせたリニューアルも行われ、2014年には座席の交換が行われました。この際、各館の定員が減少し、より快適なシートピッチが実現しました。

1990年代以降は、映画館業界全体が変化し、シネマコンプレックスが増加したことに伴い、集客力が低下しました。これに新型コロナウイルスの影響も加わり、渋谷TOEIは集客面での厳しい状況が続きました。2022年12月4日に営業を終了した最終上映作品は、シニア層からのリクエストが多かった『鉄道員』と、興行収入第1位を記録した『バトル・ロワイアル』でした。

渋谷TOEIとその周辺

渋谷TOEIの閉館後、同年12月にはTOHOシネマズ渋谷が映画の上映を引き継ぎました。さらに、2023年にはBunkamuraの再開発に伴い、休館していたBunkamuraル・シネマが渋谷TOEIの跡地に移転、6月21日には「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」として新たにオープンしています。

映画館の特徴

渋谷TOEIは、特に東映の新作上映の主要な場として利用されてきました。TOEI①が272人、TOEI②が191人を収容することができ、両館ともに特定の映画作品の上映において非常に重要な役割を果たしていました。これらの館は、昔から多くの映画ファンに愛されてきた場所であり、その影響力は大きかったです。

仮想火事の影響で閉館に至ったこの映画館は、地域の文化に多大な功績を残しました。本映画館の歴史は、渋谷の映画文化の一端を担っていたことを示しています。今後も渋谷に新しい映画館がオープンする中、渋谷TOEIが残したものがどのように受け継がれていくのか、注目が集まっています。

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