渡辺美奈代 恋はちょっぴり

『渡辺美奈代 恋はちょっぴり』は、1988年4月10日から1989年12月31日までニッポン放送をキーステーションに放送されたラジオ番組です。パーソナリティは、当時アイドルとして人気を博していた渡辺美奈代が務めました。ソニーの一社提供枠『SONY Night Square』で放送され、日曜の夜を彩る番組として親しまれました。

渡辺美奈代は、この番組以前にもニッポン放送でラジオ番組のパーソナリティを務めていましたが、短期間で終了していました。本作は、それ以来、半年間のブランクを経て始まったレギュラー番組であり、渡辺美奈代にとってニッポン放送での3本目のレギュラー番組となりました。

番組のオープニングでは「これから美奈とちょっぴり恋しましょ」、エンディングでは「来週も美奈とちょっぴり恋しましょ」という挨拶が定番でした。放送開始当初は、学校生活や友人関係、恋愛など、リスナーにとって身近なテーマを設け、それに関するメッセージを募集していました。また、番組タイトルにちなんで、幼い頃の甘酸っぱい恋の思い出を紹介するコーナーも設けられていました。番組にメッセージが採用されたリスナーには、当初は番組特製CDシングルアダプター、後に黄色いバンダナがプレゼントされました。さらに、特定のコーナーへの参加者には、渡辺美奈代の生声入りカセットテープが贈られました。

リスナーからのメッセージは、渡辺美奈代のファンが中心で、男女比はほぼ同じでしたが、20歳前後の男性からのメッセージが特に多かったとされています。また、各コーナーだけでなく、普通のお便りも多く寄せられていました。

1988年4月から1989年3月までの間は、直前の時間帯で『渡辺満里奈 見つめてMY HEART』が放送されており、元おニャン子クラブのメンバーである「W渡辺」の番組が2本連続で放送されていました。

番組内には、リスナー参加型の多彩なコーナーが設けられていました。

あまのじゃく観察レポート: リスナーの「あまのじゃくな体験」を募集するコーナーで、番組開始当初から設けられていました。
ごめんなさいテレフォンあまのじゃく: リスナーが思わずとってしまったあまのじゃくな態度や行動を電話で懺悔するコーナーで、こちらも番組開始当初から設けられていました。
美奈とちょっぴりポエムしましょ: リスナーが指定されたキーワードを織り込みながら詩を作るコーナーで、1989年6月まで放送されました。
片思い・美奈にそっと言ってみな: 渡辺美奈代がキューピッド役となり、リスナーの片思いの相手に気持ちを伝えるコーナーでした。
ス・ゴ・イ: 一発オチのネタコーナーで、採用されたリスナーにはポイントが与えられ、高得点獲得者には渡辺美奈代とのデートやハワイ旅行がプレゼントされる特典がありました。また、このコーナーの高得点獲得者の中から、番組イベントへの出場権が与えられました。
あなたのハート・こっち恋: 渡辺美奈代が「大人の恋をする」ことをテーマに、リスナーからの恋愛体験談を募集するコーナーでした。
* 今日からあなたがミナの彼: 「あなたのハート・こっち恋」のテーマがうまく進まなかったことから、リスナーから渡辺美奈代の「彼氏」を募集するコーナーとしてスタートしました。リスナーは写真付きの履歴書と30秒のメッセージを録音したカセットテープを送る必要があり、放送では選ばれた履歴書とメッセージが紹介されました。

1989年12月13日には、番組の集大成となるイベント『決定!?美奈の彼・グランプリ!!』が開催されました。このイベントは公開録音として行われ、リスナーから選ばれた10名が、クイズやギャグ、告白の実技で競い合いました。最終的にグランプリは女性リスナーに決定し、「やっぱり美奈は男子に縁が無い」というオチで幕を閉じました。

番組には、少年隊の東山紀之、錦織一清、植草克秀をはじめ、コロッケ、大槻ケンヂ（筋肉少女帯）、志村けん、北岡夢子、中村由真など、多彩なゲストが出演しました。

番組はニッポン放送の他、STVラジオ、東北放送、東海ラジオ、朝日放送、中国放送、KBCラジオなどの各局で放送されました。ニッポン放送では、12月24日に『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』が、12月31日には年末特番が放送されたため、他のネット局より2週間早く最終回が放送されました。

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