渡邊友哉

愛知県に生まれ、ラグビーユニオン選手として活躍した渡邊 友哉（わたなべ ともや）氏は、主にフォワードの最前列、フッカー（HO）のポジションを担いました。1989年5月7日生まれ。

身長173cm、体重100kgという、フッカーとして必要とされる強さと安定感を兼ね備えた体格を持ち、「ナベ」の愛称でチームメイトやファンから親しまれました。

学生時代の歩み

渡邊氏のラグビーキャリアは、地元の愛知県で始まりました。名古屋市立西陵高等学校（旧称：愛知県立西陵高校）に進学し、ラグビー部で頭角を現します。高校時代にはチームのキャプテンとしてリーダーシップを発揮し、チームを牽引する存在となりました。その活躍は高く評価され、全国の有望な選手が集まる第31回高校東西対抗試合には東軍のメンバーとして選出され、全国レベルでの経験を積みました。高校卒業後、ラグビー強豪校として知られる関東学院大学に進学。大学でもラグビー部でプレーを続け、技術とフィジカルをさらに磨き上げました。大学時代の同期には、後にトップリーグやリーグワンで活躍する選手たちが多くいました。

プロキャリア：豊田自動織機シャトルズでの道のり

大学を卒業した2012年、渡邊氏は当時のトップウェストAに所属していた豊田自動織機シャトルズ（現在の豊田自動織機シャトルズ愛知）に加入し、社会人ラグビー選手としての新たなキャリアをスタートさせました。同年10月28日、トップウェストAの公式戦、JR西日本レイラーズ戦に途中出場し、記念すべき公式戦デビューを果たしました。加入以来、チームのフッカーとして、スクラムの核となり、ラインアウトのスローワーとして、またオープンプレーでの献身的なプレーで、シャトルズのフォワード陣を支え続けました。長いシーズンを通じてチームへの貢献を続け、中心選手の一人として信頼を得ていきました。

引退、そして最後の輝き

プロ選手として約11シーズンにわたり第一線で活躍した後、渡邊氏は2023年に現役からの引退を決断しました。彼の選手キャリアの締めくくりとなったのは、同年3月25日に開催されたJAPAN RUGBY LEAGUE ONEのディビジョン2、清水建設江東ブルーシャークスとの一戦でした。この引退試合で、渡邊氏は圧巻のパフォーマンスを披露します。なんと、フォワードの選手としては非常に珍しい、自身にとってキャリア初となる3トライ（ハットトリック）を記録するという離れ業を成し遂げました。これは、長年にわたり積み重ねてきた努力と、最後の舞台に懸ける強い思いが結実した、記憶に残る瞬間となりました。偉大な記録とともに、最高の形でラグビー人生に幕を下ろしたのです。

関連情報

出身地：愛知県
出身校：名古屋市立西陵高等学校、関東学院大学
所属チーム：豊田自動織機シャトルズ愛知（旧称：豊田自動織機シャトルズ）
大学時代の同級生：後藤駿弥、田中圭一、山路健太、渡邊昌紀

渡邊友哉氏のラグビーへの貢献は、地元愛知、高校、大学、そして長く所属した豊田自動織機シャトルズ愛知の歴史に刻まれています。

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