渡部博文

渡部博文：実業家兼元プロサッカー選手

渡部博文（わたなべひろふみ）は、1987年7月7日生まれの日本の実業家であり、株式会社レノファ山口の代表取締役社長を務めています。彼は元プロサッカー選手で、ディフェンダーとして活躍しました。山形県長井市出身の渡部は、サッカーとの出会いが姉の影響によるものであったと語っています。5歳年上の姉が好きな男の子がサッカーをしていたことが、彼をサッカーに引き込んだきっかけです。

サッカーキャリアのスタート

渡部は小学校2年生からサッカーを始め、元々は攻撃的ポジションでプレーしていました。しかし、山形中央高校ではボランチ、さらに専修大学進学後はセンターバックに転向しました。彼のサッカーキャリアは、2008年に柏レイソルの特別指定選手としてスタートしましたが、出場機会はありませんでした。

2010年に柏レイソルに正式加入し、J2リーグのサガン鳥栖戦での初出場を果たしました。その後、2011年には栃木SCに期限付き移籍し、レギュラーとして33試合に出場し、3得点を挙げました。2012年に柏へ復帰した彼は、同年の天皇杯決勝で決勝点を挙げ、クラブの優勝に大きく貢献しました。

プロサッカー選手としての成績

2015年、渡部はベガルタ仙台に完全移籍し、ここでもレギュラーとして活躍しました。その年は30試合に出場し、3得点を記録しました。2016年にはヴィッセル神戸に移籍しましたが、若い選手の加入により、次第に出場機会が減少し、2020シーズン終了後に契約が満了となりました。

2021年、彼は再びサッカー界に戻り、レノファ山口FCに完全移籍しました。2022年にはキャプテンを務めましたが、視力の低下が影響し、その年の10月に現役を引退することが決まりました。

現在の活動

渡部は現役引退後、2022年12月15日に株式会社レノファ山口の代表取締役社長に就任しました。これはプロ選手が現役引退後に迅速に幹部へと転身する極めて珍しいケースです。彼は営業活動やチーム強化を担当し、元社長である小山文彦が事務や財務を指揮する体制が構築されました。

個人的なエピソード

渡部の愛称は「ムーディ」で、山形中央高校に進学したのも仙台時代の先輩・菅井直樹に憧れたからです。また、柏レイソルでの背番号2は大学出身の新卒選手たちが受け継いでおり、渡部を含めた運命的なつながりが見えます。彼の試合での活躍や、チャリティー活動への参加も知られています。

渡部博文は、サッカー選手としての華々しい経歴を持ちながらも、引退後は受けた影響を次世代に伝えるために実業家としての道を選び、地域に貢献し続けています。彼の人生の変遷は、多くの若者にとって模範となるでしょう。

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