渡部将之

渡部 将之（わたべ まさゆき）

1978年8月1日、愛知県に生まれる。俳優、そしてプロデューサーとして日本の演劇界に新たな風を吹き込んでいる。

来歴と活動

東海中学校・高等学校を卒業後、三重大学工学部を中退。演劇の世界へ進み、2006年には自身が中心となり演劇ユニット「円盤ライダー」を立ち上げた。このユニットの特徴は、既成の劇場空間にこだわらず、様々な場所を舞台に変えてしまう点にある。豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」での公演をはじめ、ボウリング場、カラオケボックス、立体駐車場など、意表を突くロケーションで観客を魅了。年間を通じて精力的に本公演や地方公演（大阪、名古屋など）を行い、その全てでプロデュースと出演を兼ねている。

円盤ライダー以外でもプロデューサー、キャスティング業務を手がけるほか、狂言師である大藏基誠主宰の「狂言ラウンジ」では芝居パートの脚本、構成、出演を担うなど、伝統と現代の融合にも携わっている。また、「朝劇丸の内」のプロデュースも務め、出勤前の時間帯に観劇できるスタイルを確立した。

多角的な視点を持つ彼は、演劇活動と並行して全国心理業連合会公認のプロフェッショナル心理カウンセラー一般資格も取得している。地元愛知県への貢献も深く、株式会社東山遊園を設立し、「星が丘フリンジ」の総合プロデューサーとして名古屋の文化・演劇活動を推進している。

特にコロナ禍においては、新たな観劇様式として車に乗ったまま演劇を観る「ドライブインステージ」を発案。これは大きな注目を集め、2020年10月19日付の『中日新聞』夕刊の一面トップで報じられた。そして2021年9月5日には、東京2020パラリンピック競技大会の閉会式にパフォーマーとして出演し、その存在感を国内外に示した。

主な出演作品

俳優としては、テレビドラマ、映画、CMなど幅広いメディアに出演している。

テレビドラマ: NHK大河ドラマ『新撰組』、NHK『その時歴史が動いた』（ジョセフ彦役）、朝日放送『ハケンのキャバ嬢・彩華』、中京テレビ『歴ドラ武将がスーツに着替えたら』（福島正則役）など多数。
映画: 山田洋次監督作『武士の一分』（小姓頭役）、『偶然の続き』（ぴあフィルムフェスティバル2005観客賞受賞作品、主演）、愛川欽也監督・主演作『港古志郎警視』など。
CM: 明星食品「一平ちゃん夜店のヤキソバ」夜店サイクリング編に出演。
舞台: 円盤ライダー作品のみならず、外部公演にも多数客演している。平石耕一作品、『MOTHER マザー〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜』（荒木田少尉役）、アガサ・クリスティー原作『マウストラップ』（ジャイルズ・ロールストン役、小松政夫や夏樹陽子らと共演）、中日劇場公演『だいこん』（若旦那・浩太郎役、高橋恵子や梅沢富美男らと共演）など、多様な役柄を演じている。

プロデュース作品

円盤ライダーの全公演をプロデュースしており、これまでに30本以上の本公演に加え、劇場外公演、RPG形式公演、ドライブインステージ公演など、常に新しい試みに挑戦している。代表的なプロデュース公演には、旗揚げ公演『SHAKEな夜』、『東京バーグ』シリーズ、『爆弾紳士』RPGシリーズ、そしてドライブインステージの第一弾となった『ざ☆ロードショー』などがある。また、朝劇シリーズや地元名古屋での「星が丘フリンジ」関連公演、名古屋山三郎氏との共同主宰による山将舞台企画なども手がけている。

多才な才能を活かし、俳優、プロデューサー、そして演劇を通じた地域文化振興家として、精力的な活動を続けている。

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