渡部重十

渡部重十

渡部重十（わたなべ しげと、1953年11月2日 - ）は、日本の著名な地球物理学者・惑星科学者であり、特に地球惑星の大気科学、プラズマ物理学、および地球惑星の電磁圏物理学を専門としています。彼は理学博士号を持ち、北海道大学の名誉教授、北海道情報大学の経営情報学部教授、同大学の宇宙情報センター長、そして副学長という要職を歴任しました。

来歴と人物

渡部は北海道中川郡幕別町で生まれ、1972年に北海道帯広三条高等学校を卒業しました。弘前大学理学部を卒業後、新潟大学大学院修士課程に進学。その後、東北大学大学院理学研究科博士課程に進み、1984年に博士課程を修了しました。博士論文のテーマは「Studies on the stability of the planetary ionospheres : for the cases of Venus and the earth ionosphere（惑星電離層の安定に関する研究 : 金星及び地球の電離層の場合）」でした。

研究者としてのキャリアは、文部省宇宙科学研究所研究生、拓殖大学工学部非常勤講師を経て、1989年にカナダ国立科学院ヘルツベルグ宇宙物理学研究所研究員としてスタートしました。1991年には北海道情報技術研究所研究主幹に就任。その後、東北大学助教授を経て、1998年より北海道大学理学研究科教授となりました。2017年4月に北海道大学客員教授を退任し、同大学の名誉教授となりました。また、地球電磁気・地球惑星圏学会会長も務めています。2021年4月には北海道情報大学副学長・理事に就任し、2025年4月より北海道情報大学学長に就任予定です。

研究活動

渡部の研究活動は、地球を含む惑星の大気とプラズマの構造と運動を、宇宙探査機、望遠鏡、そして高度なコンピュータシミュレーションを用いて探求することに焦点を当てています。具体的には、地球、金星、火星、木星といった惑星の大気やプラズマ、地球、金星、木星におけるオーロラの現象、地球や火星の大気流出、そして太陽系外惑星の探査などが彼の主要な研究テーマとなっています。

著作

『情報系のための電子工学概論』 森北出版、1994年4月、ISBN 978-4627790605、三枝武男との共著
『地球惑星科学入門』 北海道大学出版会、2010年11月10日、ISBN 978-4-8329-8195-9、在田一則・竹下　徹・見延庄士郎との共編著

参考文献

日外アソシエーツ 編 『新訂現代日本人名録2002』 日外アソシエーツ、2002年1月

外部リンク

渡部重十公式サイト

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