渥美電鉄ED1形電気機関車

渥美電鉄ED1形電気機関車の概要

渥美電鉄ED1形電気機関車は、1939年に渥美電鉄によって新たに製造された直流用電気機関車です。この機関車は、木南車輌製造による製品であり、主に架線電圧600ボルトに対応するように設計されています。特徴的な凸字形のデザインを持ち、軸配置はB+Bで、出力は194kWを誇ります。

歴史的背景

1940年、渥美電鉄は名古屋鉄道に吸収合併され、以降は名古屋鉄道の渥美線に組み込まれることとなります。この合併に伴い、ED1形は形式番号をデキ150形151に変更されました。合併直後も、機関車は貨物の輸送を担い、重要な役割を果たしました。

しかし、1954年に渥美線が豊橋鉄道に譲渡されると、デキ150形151も同様に譲渡され、形式番号はそのままとして残されましたが、1968年にはデキ200形201に改称されることとなります。その後、台車をブリル27からC12へと変更し、前照灯もシールドビーム二灯に改良されるなど、運用効率の向上が図られました。

運行と役割

この機関車は、主に貨物輸送だけでなく、花田操車場（現在の花田信号所）での貨車の入換作業や、日本国有鉄道との貨車の受け渡し業務にも従事しました。こうした活動によって、ED1形は長期にわたって実際の運用に使用され、その存在は鉄道運行において欠かせないものとなっていました。

廃車とその後

しかしながら、1984年に豊橋鉄道が貨物営業を廃止したことにより、ED1形も廃車となりました。その後、この機関車はワム20形（21）貨車と共に伊良湖フラワーセンターにて静態保存されていましたが、2005年には同センターの閉鎖に伴い撤去されることとなりました。

この一連の過程は、渥美電鉄ED1形電気機関車が長い歴史を経ていくつもの変遷を経たことを示しており、鉄道ファンの間でも非常に注目されている存在であります。その形式や機能の変化に加え、時代ごとの背景を考えると、ED1形がもたらした影響は計り知れません。

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