港の五番町

港の五番町

『港の五番町』は、1972年7月に愛田健二が初めてリリースし、その後同年9月に原みつるとシャネル・ファイブがカヴァーし、さらに1988年には五木ひろしが再録音した楽曲です。これらのバージョンは日本の音楽シーンにおいて重要な位置を占めています。特に五木ひろしのバージョンは、同年の第30回日本レコード大賞金賞を受賞するなど、その人気が伺えます。

この楽曲のルーツは、1972年に作成されたアルバム『ぼくの新しい十二曲』にあります。このアルバムには二組の作詞・作曲家陣による楽曲が収録されており、『港の五番町』もその一曲です。もともと馬飼野俊一が編曲したバージョンがあり、愛田健二のシングルとしてのリリース時にも同じ作曲家が手掛けています。このときのB面曲は、八代亜紀の同名曲とは異なる『愛の終着駅』という楽曲で、多くのリスナーに親しまれました。

その後、原みつるとシャネル・ファイブによる平田版は、彼らにとって新たな挑戦でした。これまで数多くの藤本卓也の楽曲を歌ってきた彼らにとって、阿久悠と彩木雅夫のコンビによるこの曲は新しい風をもたらしました。しかし、このバージョンは商業的な成功には結びつきませんでした。

1988年、五木ひろしがリリースしたバージョンは、約16年ぶりのリカバリーとなり、竜崎孝路の編曲のもと新たに録音されました。この再録は大ヒットとなり、累計で約50万枚の売上を記録しました。さらに、同年の NHK紅白歌合戦にも出場し、彼が本楽曲を歌唱したのは18回目となる出場でした。

収録曲

• - 愛田版

- 港の五番町（3分54秒）
作詞：阿久悠
作曲：彩木雅夫
編曲：馬飼野俊一
- 愛の終着駅（2分53秒）
作詞：山上路夫
作曲：田中宗彦
編曲：ブルーノ、高田弘

• - 平田版

- 港の五番町（3分19秒）
作詞：阿久悠
作曲：彩木雅夫
編曲：高田弘
- 泣かない女（3分2秒）
作詞：阿久悠
作曲：彩木雅夫
編曲：高田弘

• - 五木版

- 港の五番町（4分30秒）
作詞：阿久悠
作曲：彩木雅夫
編曲：竜崎孝路
- 死んでもいい（4分27秒）
作曲：三木たかし
編曲：若草恵

このように、『港の五番町』は数々のアーティストによって歌い継がれ、時代ごとの音楽シーンに影響を与えてきました。これからも多くの人に愛され続けることでしょう。

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