湯浅禎夫

湯浅 禎夫（ゆあさ よしお）

湯浅禎夫は、1902年10月2日に鳥取県米子市で生まれ、1958年に逝去した日本のプロ野球選手および監督です。彼は、特に1920年代から1950年代にかけて、野球界の重要な人物として知られています。事実、短いプロ選手としてのキャリアにもかかわらず、彼の名前は日本の野球史に刻まれています。彼は「大正三大投手」の一人として知られ、その剛腕は多くのファンと関係者に称賛されています。

来歴・人物

湯浅は、米子中学校（現在の米子東高校）で主に投手として活躍しましたが、暴投が多く、「ノーコン」とのあだ名もつけられました。彼の中学校時代は、当時最盛期を迎えていた鳥取中学校と同じ時期であったため、全国大会には出場できなかったのです。しかし、同学年には沖縄戦で重要な役割を果たした八原博通がいるなど、特異な環境で青年時代を過ごしています。

1920年に米子中を卒業後、湯浅は大連実業団に所属しましたが、すぐに明治大学野球部へ移籍します。彼は明大では外野手からスタートしましたが、ある試合での驚異的なバックホームが指導者の目に留まり、その後は主戦投手としての道を進んでいきます。1923年には東京五大学リーグでの初優勝に貢献し、1925年には東京六大学リーグで2度のノーヒットノーランを達成するなど、その才能を証明しました。

卒業後、湯浅は1926年に大連商のベンチコーチとなり、その後は大阪[[毎日新聞]]社に入社し、セミプロ野球団でプレーしました。1950年には毎日オリオンズの設立に参加し、総監督兼投手として同チームを初代日本シリーズチャンピオンに導きました。この際の優勝は、彼の母校である米子東高校に寄贈され、現在も展示されています。また、彼は48歳の時にプロ選手として登板し、浜崎真二と共に最長老投手対決を実現させました。

1952年には西鉄ライオンズ戦で遅延行為が問題視され、その責任を取って監督を辞任しますが、その後も名目上の監督としては残っていました。最終的に、湯浅は1954年に日本短波放送の解説者を務め、その後1955年にはヘッドコーチとして再び毎日に復帰しました。彼は1958年に55歳で亡くなりました。

家族と著作

湯浅は、宝塚少女歌劇団出身の春日花子と結婚しており、夫婦としての生活でも注目されていました。また、1947年に著書『野球 練習の仕方・試合の仕方』を出版し、プロ野球に対する彼の考えや理念を広く伝えています。

湯浅禎夫は、短いキャリアの中で多くの成果を生み出し、日本の野球界に大きな影響を与えた人物として現在も強く記憶されています。彼の活躍は、後に続く選手たちの道を開く一助となり、彼の名は今後も語り継がれることでしょう。

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