満明寺

大乗院満明寺の紹介

大乗院満明寺（だいじょういん まんみょうじ）は、長崎県雲仙市小浜町雲仙に位置する真言宗御室派の仏教寺院です。この寺院は、雲仙山（うんぜんさん）を山号に持ち、神聖な霊場として多くの参拝者を迎えています。境内には高さ5メートルの釈迦如来が安置されており、一般の方でも自由に見学することができますが、本尊は大日如来を祀っているとされています。

歴史的背景

大乗院満明寺の歴史は701年（大宝元年）に遡ります。この年、僧侶行基によって寺院が開山されたと伝えられており、当時は四面宮も一緒に祀られたことが、現在の温泉神社の起源であるといわれています。

その後、778年（宝亀9年）には焼失するも、肥前国内の多くの善男善女より寄付を受け、再建が果たされました。931年（承平元年）にも再度の焼失があり、仮殿のもと再建されました。このように、大乗院満明寺は歴史上幾度も災難に見舞われながらも、常に復興がなされてきました。

1115年（永久3年）には、定僧による再興が行われ、寺院は最盛期を迎え、僧坊数はなんと1000余りに達したという記録も残っています。しかし、1571年（元亀2年）には僧兵たちの内紛である白雀の乱により焼失し、その後仮院が嵩ねられました。

その後も島原の乱（1638年）で再び焼失した後、1640年には島原藩主高力忠房が新たに温泉山満明寺一乗院を建立。1680年には松平忠房により「温泉山一乗院」として再興され、藩の祈願所としても利用されました。

1693年には同藩主によって四面宮と合わせて改築され、釈迦堂と護摩堂も建立されました。1872年（明治2年）には神仏分離令により四面宮が国魂神社となり、一乗院は南串山町へ移転しましたが、雲仙の境内は飛地として残されました。

その後、1898年（明治31年）には釈迦堂と護摩堂が火災で焼失しました。その後、1976年（昭和51年）1月には雲仙の境内が正しく雲仙山大乗院満明寺の寺号を仁和寺より受け、1980年（昭和55年）には正式に南串山町の温泉山一乗院から独立した法類寺院となりました。

現在、大乗院満明寺は多くの観光客に親しまれ、長崎県の文化や歴史を知る場としても重要な存在です。訪れた際には、美しい自然に囲まれた境内や、歴史的な建築物をじっくりと観賞することができるでしょう。

もう一度検索