満月 MR.MOONLIGHT

映画『満月 MR.MOONLIGHT』の詳細

『満月 MR.MOONLIGHT』は、1991年に公開された日本映画で、原田知世が主演を務めました。この映画は、原田康子の小説『満月』を基にした作品で、タイムスリップをテーマにしたファンタジーです。主人公である武士が江戸時代から現代にやって来て、彼に恋をする高校教師との冒険が繰り広げられます。

概要

映画『満月 MR.MOONLIGHT』は、監督・脚本を大森一樹が手掛けた本作が彼の初の本格ファンタジーとなりました。映像のクオリティやストーリーテリングでは、一部黒澤作品を彷彿とさせる立ち回りが特徴的であり、また、アニメ映画『時をかける少女』の要素も感じさせるヒロインの魅力、さらには『ピーター・パン』や『E.T.』を意識したシーンでの緊迫感ある展開が、映画ファンに多くのオマージュを捧げています。

大森監督は、元々はイオングループが企画したヨット映画が制作中止になったことから、この代替作として本作が生まれたと述べています。松竹の奥山和由の協力により、映画は実現へと至ります。1986年には薬師丸ひろ子が主演の計画もありましたが、様々な理由から彼女が降板したため、その後の映画化が実現するまでには波瀾万丈の経緯がありました。

ストーリー

物語は北海道に住む高校教師の野平まりから始まります。彼女は突然、恋人からプロポーズをされますが、その一方的な態度に苛立ち、その場を離れることにします。気を鎮めるために愛犬を連れて散歩をしていると、武士の姿をした男、杉坂小弥太に出会います。彼は江戸時代の侍だと名乗りますが、まりは彼の話を信じられず気を失ってしまいます。

目を覚ますと、彼は満月の夜にだけ現代に来てしまったことを告白します。まりは初めは半信半疑ですが、次第に小弥太の背景を理解し、恋に落ちるようになります。しかし、小弥太には妻子がいるため、2人はその愛に悩むことになります。さらに、まりの兄が小弥太を利用しようと企てたことで、二人はマスコミに追われることになり、それぞれの生活を守るために別々に暮らす決断をします。

数ヶ月後、ほとぼりが冷めた二人は再会しますが、愛の炎は再び燃え上がります。しかし、小弥太が江戸時代に戻らなければならない満月の日が近づくにつれ、二人の関係はますます切迫したものとなります。

キャスト

• - 野平まり：原田知世
• - 杉坂小弥太：時任三郎
• - 小出保：石黒賢
• - 記憶の中の老紳士：日下武史
• - 野平直樹：天宮良
• - 藤森猛。森本レオなど、豪華なキャストが脇を固めています。

スタッフ

原作は原田康子、監督・脚本は大森一樹が務めています。主題歌にはプリンセス プリンセスの『Mr.Moonlight』が起用され、さらに撮影や編集、美術は多くのプロフェッショナルが関わっています。

総じて、『満月 MR.MOONLIGHT』は江戸時代の武士と現代の教師という異なる世界の人物たちの心の葛藤を描いた作品であり、映画ファンにとっては必見の作品と言えるでしょう。

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