源平合戦 (コーエー)
『源平合戦』は、コーエーテクモゲームス（旧光栄）が1990年代に発売したPC-9801用歴史シミュレーションゲームです。家庭用ゲーム機への移植がなかったため、シリーズの中でも比較的知られていません。
プレイヤーは、源頼朝、源義経、平清盛、平宗盛、源義仲、藤原秀衡といった、源平合戦で活躍した武将の一人となり、他の勢力を倒して天下統一を目指します。ゲームは1180年、源頼朝が石橋山の戦いから逃れて鎌倉に拠点を構えるところから始まり、平家が壇ノ浦の戦いで滅亡し、頼朝と義経の対立が表面化する時代までが描かれます。
ゲームシステムは、日本列島に散在する拠点を奪い合うという点で、同じコーエーテクモの「信長の野望」シリーズや「三國志」シリーズと似ています。しかし、本作では各勢力固有のコマンドが存在し、それぞれ異なる戦略を楽しむことができます。
清和源氏:
戦闘時の計略にほとんど金銭がかからないのが強みです。しかし、「商業奨励」ができないため、資金繰りに苦労することがあります。兵糧を売って資金を補う必要があります。源氏の武将は「武力」と「勇名」が高く、兵士の訓練も可能です。また、「流鏑馬」で「弓術」を強化できます。
桓武平氏:
「商業奨励」ができ、「優雅」の高い人材が多いです。また、「歌会」で朝廷との親密度を高めることができます。しかし、あらゆる行動に資金が必要になります。平氏の武将は「優雅」が高く、「操船」の特殊技能を持つ者が多いため、海戦に有利です。兵士の訓練はできないため、数で補う必要があります。
奥州藤原氏:
「金山開発」により、平泉の金収入を大幅に増やすことができます。しかし、武将の能力や数はやや不足気味です。
武将には、知力、武力、優雅、勇名、菩提、加護、無常、弓術という能力値と、和歌、音楽、奇略、操船といった特殊能力が設定されています。ただし、特殊能力を持たない武将もいます。
例えば、各勢力の棟梁の能力は以下のようになっています。
平清盛：知力96、武力75、優雅100、勇名85、加護98、特殊能力：音楽・奇略・操船
源頼朝：知力95、武力78、優雅73、勇名95、加護90、特殊能力：なし
源義仲：知力21、武力108、優雅12、勇名83、加護79、特殊能力：奇略
源義経：知力75、武力102、優雅74、勇名90、加護86、特殊能力：音楽・奇略
毎年1月になると、25歳未満の武将は知力、武力、弓術の能力値が上昇し、60歳以上の武将は武力、弓術が低下します。
本作には、源平合戦の諸行無常を表現した「無常」という特殊な能力値が存在します。「優雅」の高い敵将を捕らえて処刑すると「無常」の値が上昇し、一定値に達すると武将は出家してゲームから退場します。
戦闘は、拠点間を移動する「ポイント・トゥ・ポイント」制ですが、「行軍」システムも採用されており、拠点外で敵軍と遭遇すると「野戦」になります。野戦は、正方形のマップ上で自動的に行われ、プレイヤーは事前に指示した戦術に基づいて戦闘を行います。移動手段としては、「待機」、「接近」、「接触」、「迂回」、「回避」、「離脱」があり、攻撃方法には「弓矢」、「肉弾（白兵戦）」、「特殊（落石・突撃・組み打ちなど）」、「防御」があります。「特殊」は「奇略」の特殊能力を持つ武将がいると成功率が高まります。
本作では朝廷との関係がゲーム展開に大きな影響を与えます。武将の動員兵力数は、朝廷から叙任される官位によって決まります。官位を得るためには、武将の「優雅」の能力が重要となります。「優雅」の値は、平家が高い一方、東国武士である源氏などは低い傾向があります。
官位は毎年1月と7月に行われる「論功行賞」で、朝廷関係者が与えます。朝廷関係は朝廷への献金や平氏の「歌会」によって上昇します。
各拠点には「治安」という数値が設定されており、治安が低い拠点が複数あると朝廷関係が低下します。また、治安が低い拠点では人口が減少し、高い拠点では人口が増加します。
ゲーム内では、朝廷勢力が存在し、最大勢力や朝廷関係が悪い勢力に対して陰謀を仕掛けてきます。配下武将の忠誠度を下げたり、離反させたり、豪族を武家勢力に昇格させたりします。時には、公家衆を武将として送り込み、敵勢力を強化することもあります。朝廷勢力は武力で倒すことはできません。
ゲームには、歴史上の出来事を反映した様々なイベントが用意されています。
兄と弟: 頼朝と義経の再会を祝うイベント
還都: 平清盛が都を京都に戻すイベント
英雄の死: 清盛が病死するイベント
朝日将軍: 源義仲が朝日将軍に任命されるイベント
富士川の戦い、倶利伽羅峠の戦い、鵯越: 史実の合戦を再現
敦盛最期: 熊谷直実が敦盛を討ち、出家するイベント
扇の的: 那須与一が扇を射抜くイベント
ゲームには4つのシナリオが用意されています。
シナリオ1「頼朝、鎌倉に拠を構える」 (1180年10月): 平氏政権が絶頂期を迎えており、清盛が圧倒的な勢力を誇ります。頼朝は小規模ながらも周囲を敵に囲まれています。
シナリオ2「義仲、入京を果たす」 (1183年7月): 平氏が都落ちし、義仲が勢力を拡大しています。頼朝や藤原秀衡も台頭しています。
シナリオ3「平氏、西海で再建を図る」 (1184年10月): 義仲が滅亡し、頼朝が勢力を拡大しています。平氏は没落し、藤原秀衡が有力な存在となっています。
* シナリオ4「義経、兄頼朝と敵対す」 (1185年10月): 平氏が滅亡し、頼朝と義経が対立します。義経は少数ながらも強力な武将を擁し、頼朝の覇権を脅かします。
このゲームは、単なる戦国時代のシミュレーションゲームではなく、源平合戦という激動の時代を武将の人生や、朝廷との関係を含めて深く体験できる作品です。
ゲームの概要
プレイヤーは、源頼朝、源義経、平清盛、平宗盛、源義仲、藤原秀衡といった、源平合戦で活躍した武将の一人となり、他の勢力を倒して天下統一を目指します。ゲームは1180年、源頼朝が石橋山の戦いから逃れて鎌倉に拠点を構えるところから始まり、平家が壇ノ浦の戦いで滅亡し、頼朝と義経の対立が表面化する時代までが描かれます。
各勢力の特徴
ゲームシステムは、日本列島に散在する拠点を奪い合うという点で、同じコーエーテクモの「信長の野望」シリーズや「三國志」シリーズと似ています。しかし、本作では各勢力固有のコマンドが存在し、それぞれ異なる戦略を楽しむことができます。
清和源氏:
戦闘時の計略にほとんど金銭がかからないのが強みです。しかし、「商業奨励」ができないため、資金繰りに苦労することがあります。兵糧を売って資金を補う必要があります。源氏の武将は「武力」と「勇名」が高く、兵士の訓練も可能です。また、「流鏑馬」で「弓術」を強化できます。
桓武平氏:
「商業奨励」ができ、「優雅」の高い人材が多いです。また、「歌会」で朝廷との親密度を高めることができます。しかし、あらゆる行動に資金が必要になります。平氏の武将は「優雅」が高く、「操船」の特殊技能を持つ者が多いため、海戦に有利です。兵士の訓練はできないため、数で補う必要があります。
奥州藤原氏:
「金山開発」により、平泉の金収入を大幅に増やすことができます。しかし、武将の能力や数はやや不足気味です。
武将の能力
武将には、知力、武力、優雅、勇名、菩提、加護、無常、弓術という能力値と、和歌、音楽、奇略、操船といった特殊能力が設定されています。ただし、特殊能力を持たない武将もいます。
例えば、各勢力の棟梁の能力は以下のようになっています。
平清盛：知力96、武力75、優雅100、勇名85、加護98、特殊能力：音楽・奇略・操船
源頼朝：知力95、武力78、優雅73、勇名95、加護90、特殊能力：なし
源義仲：知力21、武力108、優雅12、勇名83、加護79、特殊能力：奇略
源義経：知力75、武力102、優雅74、勇名90、加護86、特殊能力：音楽・奇略
毎年1月になると、25歳未満の武将は知力、武力、弓術の能力値が上昇し、60歳以上の武将は武力、弓術が低下します。
本作には、源平合戦の諸行無常を表現した「無常」という特殊な能力値が存在します。「優雅」の高い敵将を捕らえて処刑すると「無常」の値が上昇し、一定値に達すると武将は出家してゲームから退場します。
戦闘システム
戦闘は、拠点間を移動する「ポイント・トゥ・ポイント」制ですが、「行軍」システムも採用されており、拠点外で敵軍と遭遇すると「野戦」になります。野戦は、正方形のマップ上で自動的に行われ、プレイヤーは事前に指示した戦術に基づいて戦闘を行います。移動手段としては、「待機」、「接近」、「接触」、「迂回」、「回避」、「離脱」があり、攻撃方法には「弓矢」、「肉弾（白兵戦）」、「特殊（落石・突撃・組み打ちなど）」、「防御」があります。「特殊」は「奇略」の特殊能力を持つ武将がいると成功率が高まります。
朝廷との関係
本作では朝廷との関係がゲーム展開に大きな影響を与えます。武将の動員兵力数は、朝廷から叙任される官位によって決まります。官位を得るためには、武将の「優雅」の能力が重要となります。「優雅」の値は、平家が高い一方、東国武士である源氏などは低い傾向があります。
官位は毎年1月と7月に行われる「論功行賞」で、朝廷関係者が与えます。朝廷関係は朝廷への献金や平氏の「歌会」によって上昇します。
各拠点には「治安」という数値が設定されており、治安が低い拠点が複数あると朝廷関係が低下します。また、治安が低い拠点では人口が減少し、高い拠点では人口が増加します。
朝廷の陰謀
ゲーム内では、朝廷勢力が存在し、最大勢力や朝廷関係が悪い勢力に対して陰謀を仕掛けてきます。配下武将の忠誠度を下げたり、離反させたり、豪族を武家勢力に昇格させたりします。時には、公家衆を武将として送り込み、敵勢力を強化することもあります。朝廷勢力は武力で倒すことはできません。
イベント
ゲームには、歴史上の出来事を反映した様々なイベントが用意されています。
兄と弟: 頼朝と義経の再会を祝うイベント
還都: 平清盛が都を京都に戻すイベント
英雄の死: 清盛が病死するイベント
朝日将軍: 源義仲が朝日将軍に任命されるイベント
富士川の戦い、倶利伽羅峠の戦い、鵯越: 史実の合戦を再現
敦盛最期: 熊谷直実が敦盛を討ち、出家するイベント
扇の的: 那須与一が扇を射抜くイベント
シナリオ
ゲームには4つのシナリオが用意されています。
シナリオ1「頼朝、鎌倉に拠を構える」 (1180年10月): 平氏政権が絶頂期を迎えており、清盛が圧倒的な勢力を誇ります。頼朝は小規模ながらも周囲を敵に囲まれています。
シナリオ2「義仲、入京を果たす」 (1183年7月): 平氏が都落ちし、義仲が勢力を拡大しています。頼朝や藤原秀衡も台頭しています。
シナリオ3「平氏、西海で再建を図る」 (1184年10月): 義仲が滅亡し、頼朝が勢力を拡大しています。平氏は没落し、藤原秀衡が有力な存在となっています。
* シナリオ4「義経、兄頼朝と敵対す」 (1185年10月): 平氏が滅亡し、頼朝と義経が対立します。義経は少数ながらも強力な武将を擁し、頼朝の覇権を脅かします。
このゲームは、単なる戦国時代のシミュレーションゲームではなく、源平合戦という激動の時代を武将の人生や、朝廷との関係を含めて深く体験できる作品です。
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