滑津川 (長野県)

滑津川について

滑津川（なめづがわ）は、長野県佐久市の内山地区を源流とし、佐久市北部を西に流れ、千曲川に合流する一級河川です。内山峡を通り、中部横断自動車道・佐久南インターチェンジの北東、佐久市今井地区で千曲川と合流します。

過去の災害

2019年10月12日から13日にかけて、台風19号（令和元年東日本台風）の影響で発生した豪雨により、滑津川は増水し、杉の木地区では両岸が削られ、堤防の一部が決壊するという大きな被害に見舞われました。この災害時には、佐久広域連合消防本部によって、濁流に取り囲まれた20名が救助されました。

調整池

千曲川との合流地点付近には、杉の木貯水池という調整池が設けられています。この調整池は、滑津川の流量を調整し、洪水などの災害を防ぐ役割を担っています。

支流

滑津川には、香坂川と志賀川という二つの主要な支流があります。

香坂川: 群馬県下仁田町との県境に近い佐久市香坂東地区を流れる香坂川は、上信越自動車道八風山トンネル西側出口付近を通り、香坂ダムを経て香坂西地区を流れます。その後、佐久市志賀地区新子田で、同じく志賀地区を東から流れる志賀川と合流します。
志賀川: 志賀川は、瀬戸地区で滑津川に合流します。

流域

香坂川と志賀川を含めた滑津川の流域は、内山、香坂西、志賀、新子田、瀬戸、平賀、中込、今井といった地域に広がっています。

流域の農業と変化

香坂川の最上流である香坂東地区では、かつては水田が広がっていましたが、農業人口の減少やイノシシによる被害などにより、現在ではほとんど稲作が行われていません。そのため、かつての水田は荒廃が進んでいます。香坂東地区の農家は、香坂川の下流に位置する西地区や志賀地区の水田を借りて米作りを続けています。これは、農業を取り巻く環境の変化と、それに対応する地域社会の姿を示しています。

並行する交通

滑津川に沿って、国道254号が通っています。

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