滝ともはる

滝ともはる（たき ともはる）は、1955年7月1日に大分県中津市で生まれた日本の実力派歌手です。本名は玉置 智治（たまき ともはる）。大分県立中津北高等学校を卒業後、音楽の道を志しました。

キャリアの始まりは、1977年に文化放送が主催した全国アマチュアフォークコンテストです。ここで見事金賞を獲得し、その才能が高く評価されました。この受賞がプロへの大きな一歩となります。

翌1978年、ポリドール・レコードよりメジャーデビューを果たしました。ファーストアルバム『滝ともはる』と、記念すべきファーストシングル「千羽鶴」を発表し、シンガーソングライターとして活動を開始しました。

1979年にはセカンドアルバム『滝ともはるII』をリリースするなど、着実に作品を発表していきます。そして1980年には、大きな転機が訪れます。堀内孝雄の全国縦断コンサートに加わり、彼とのデュエット曲「南回帰線」を発表しました。この楽曲はヒットチャートの上位にランクインする成功を収め、滝ともはるの名が広く知られるきっかけとなりました。同年にはサードアルバム『海からの書簡』もリリースしています。

1981年には、フォースアルバムとなる『手探りの季節』を発表しました。同年8月には、代々木公園で行われたフリーコンサートにおいて、海外の大物ミュージシャンであるジョー・コッカーのステージで前座を務める貴重な経験をしました。さらに同年10月には、所属していた事務所であるヤングジャパン（現在のアップフロントプロモーション）から独立する道を選びます。これを機に、ライブ活動に軸足を移し、自身の音楽を直接リスナーに届けるスタイルを確立しました。この時期には、年間200本近くにも及ぶステージをこなすなど、極めて精力的なライブ活動を展開しました。

その後もライブ活動を継続し、2001年3月には、自身の活動拠点ともなるライブハウス「パラダイス・カフェ」を神奈川県横浜市にオープンさせました。ここは自身のパフォーマンスの場であるだけでなく、多くのミュージシャンが集い、音楽を発信する場所となっています。2008年6月には、横浜開港祭のメインステージに、「パラダイス・カフェレコーズ」の一員として登場するなど、ライブハウスオーナーとしての活動も積極的に行いました。

歌手活動においても節目を迎え、2013年6月3日には、デビュー35周年を記念したベストアルバム「滝ともはる 35th Anniversary "The Best"」をリリースしました。さらに、2018年11月16日には、デビュー40周年を迎えた記念として、横浜市の関内ホールにて記念コンサートを実施しました。このコンサートには、上田正樹、BORO、根本要、矢澤透、住出勝則、レイニーウッド with 中村耕一、米重優哉、岩切愛子、相島ミエコ、フレディ・エトウ、MAREE ARAKYなど、多数のゲストミュージシャンが集結し、盛大にアニバーサリーを祝いました。

メディア出演としては、ラジオ番組にも登場しており、1980年10月から1981年3月にかけてMBSラジオの『MBSミュージックマガジン』、2018年1月から2020年12月にかけてFMヨコハマの『横浜の夜は眠らない』でパーソナリティを務めています。

現在も自身のライブハウスを中心に、ライブ活動を通じてファンとの交流を深め、精力的に音楽活動を続けています。

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